2005年11月22日

ノダケ

イヌコウジュのガク(萼)を写真に撮った 寒〜い北の斜面に、
ひょろひょろっと背の高い草が 花を咲かせていました。

セリの仲間のノダケです。

d_top_051122_nodake.jpg





夏、白い花を咲かせる仲間が多いセリ科の中で、秋も深まってから、
暗い赤(暗紫色)の花を咲かせる ノダケ。かなりの個性派です。

お山で、シシウドなどを見慣れた目には、ずいぶんと か細く見えます。
花が少なくなる晩秋に、この色は独特で、とても目立ちます。

一見 渋いたたずまいですが 
良く見ると、魅力的な部品がいっぱい付いているのがわかります。
まずは、葉の付け根にあるサヤから、つぼみがのぞいているところ。

05_1122_nodake02.jpg

セリの仲間には良くある、葉の付け根のサヤですが、
葉の先の3枚だけ小さな葉が付いているのって、今まであったでしょうか?
しかも、このちっちゃい葉っぱ、赤い縁取り付きです。
もう、ものすごく可愛い!



05_1122_nodake03.jpg

葉のサヤの中で しずく形をしていたのが、つぼみです。
もう一枚の皮が開くと、花の穂(複散形花序)がでてきます。
可愛かった葉っぱもそれにつれてちょっと大きくなったりして…。

たまに、白い花が咲く ノダケもあるそうです。
でも、この色(暗紫色)じゃなかったら、ノダケと解らないような気がします。



05_1122_nodake04.jpg

花は、5つの花弁と5本のおしべ。
おしべは花が開いてからぐーんと伸びるタイプ。
ガクがあっても花弁のない花は数多いのですが、
セリの仲間はなんと、花弁があって、ガクが退化しているものが多いそうで、
すると、この地味なものも、
ガクではなくて花びらと言うことになります。
この間のシャクチリソバとは大違い〜。(^^)

真ん中の部分は、図鑑には「柱下体」と書いてありました。
単純にめしべ…じゃないんだ〜。



05_1122_nodake05.jpg

受粉が済むと、「柱下体」の下の子房がぐんぐんふくらんで 実になります。
ふちに翼がでるのも、セリ科っぽい実の姿です。
花のうちは赤くて、実になると緑色になります。



05_1122_nodake05.jpg

茎を下へ辿っていくと、こんな葉っぱがありました。
図鑑には、3出羽状複葉って書いてあるけど…
これも、ノダケの葉っぱでいいのかな?


05_1122_nodake07.jpg

裏は白っぽくて、細かいひび割れ模様がありました。



ノダケは民間で利用されてきた薬草で、
ゴボウに似た根っこを干して、煎じて、
せきを鎮め(鎮咳)、たんをのぞき(去痰)、熱を下げる(解熱鎮痛)のに使います。
生薬名を前胡(ぜんこ)と言うそうです。

それから、陰干しした葉っぱをお風呂に入れると、
お肌がしっとりして、よく暖まるのだそうです。



名前の由来は、
葉の付け根のサヤが、タケノコの皮のように見えるから野竹…とか、
背が高くて目立つところから、
野丈、野高…から 変化したものと言う説などがあるそうです。

関東地方より西 に分布しているそうなので、これで結構、
寒がりなのかもしれません。
風邪の症状を緩和してくれたり、入浴剤になってくれたり、
この時期になくてはならない、とっても役に立ちそうな、薬草ですよね。
えらいぞ!ノダケ君。


posted by はもよう at 22:08| Comment(8) | TrackBack(0) | 道ばたの草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつかは出会ってみたい、ノダケさん・・・。
ノダケ・クマツヅラ・ソクズが今一番育てたい野草ベスト3です。

どんな香りがするのでしょうか?
お風呂に入れるということはトウキに似ているのでしょうか?
興味しんしんです・・・。
Posted by ごまのはぐさ at 2005年11月23日 00:41
ノダケ、会ってみたくなりました。
細かい解説で葉も花も実も興味深く見ました。
葉っぱをお風呂に入れてみたいです。
Posted by 横浜のおーちゃん at 2005年11月23日 16:31
ごまのはぐささん、まだ行きあってないんですか?ノダケに?

姿のいい草でしたよ。色も良かったし…。(しみじみ)
本当に、秋の野にあって然るべきって感じ。
でも、そんなに珍しいものじゃないように思ったのに。
種…採れるかな?自信ないけど、一応、時々行ってみることにしましょう。

それにしても、ベスト3が渋すぎです。(^^;)

家に戻っていろいろ調べるまで、葉っぱも役に立つなんて知らなかったので、
匂いも手触りも調べてきませんでした。
今度こそは!p(−−)がんばるぞ。
期待しないでお待ち下さいませ。←をいっ

コメントありがとうございました。


Posted by はもよう at 2005年11月23日 22:22
コメント:
おーちゃんさん、いらっしゃいませ。

ノダケ、良かったですよ。
秋の終わりにふさわしい、本当にしっとりとした良い色でした。

野原のどこかで 会えると良いですね。
そんなに珍しい草のようには見えませんでしたよ。
どうなんでしょう?

空気が乾いてくると、てきめんに手をやられる私も、
お風呂に入れて、しっとりしたいです、ノダケの葉っぱ。

咲いているのを見ちゃうと可愛そうで、葉っぱをちぎれないんですけど、
とりあえず、また見てきますね。

コメントありがとうございました
Posted by はもよう at 2005年11月23日 22:44
こんにちは。
綺麗な紫に色づきましたね。
うーん、クロの庭のはこんなに綺麗じゃないかな?ちょっと日陰過ぎるのかもしれません。
この寒さにもめげず、まだ茎は健在ですけど。
Posted by クロアジサシ at 2005年11月25日 15:57
●う〜ん、はもようさんの解説がいいせいか、
とても個性的でぜひ見てみたくなりました。
ごまのはぐささんが見たことがないぐらいだから、よほど珍しいものなんでしょうか。
寒さに枯れこんできた草むらに、こんな姿を見つけたら、いいものでしょうね。

Posted by るな at 2005年11月25日 19:54
クロアジサシさん、こんばんは。

そちらのブログで、花も実も見せていただいていたから、
現物を目の前にした時に、すぐ解りました。
ありがとうございました。(^^)

私が見つけた株は、とっても細かったけれど、色づきは最高でしたよ。
良い草、教えていただきました。
TB送っておきました。(勢い余って2つも行っちゃいましたが…)←ドジ!
実のことで、確認したいこともあるので、引き続き観察するつもりです。

コメントありがとうございました。
Posted by はもよう at 2005年11月26日 00:11
るなさん、こんばんは。
おっしゃるとおりに、
枯れこんできた草むらだからこそ、似合う渋さでしたよ、ノダケは。

セリの仲間で、濃い紫の花をつけるのなんて、他にありませんから、
見分けるのは容易いと思うのですが…、
あとは近くにあるかどうかですよね。

珍しくはないはずなんですが…。
ご近所に生えていますように。お祈りしておきます。(−人−)なむなむ

コメントありがとうございました。
Posted by はもよう at 2005年11月26日 00:17
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