5月と言えば次々に、木に白い花の咲く季節です。
すでにカマツカとミズキ、オトコヨウゾメはご紹介していますので、
今回はちょっと地味めにマルバアオダモの煙るようなお花を見ていただきましょう。

これはまだ、4/17に見たつぼみです。今年も咲くんだなってわくわくしました。
詳しい記事は去年書いていますので、良かったらそちらもご覧下さい。
2007/ 5/ 3付 「マルバアオダモ」
4月末になると、木が白いお花に覆われていました。
柔らかい葉っぱに白い花…う〜ん、いいですねぇ。にこにこ(^^*)

公園には、そっくりな木が5〜6本植えられていて、多少違うのもあるかも?と思うのですが、
一応、マルバアオダモだと思います。
ちょっと自信がないのは、web検索して見つかるマルバアオダモの写真と少し印象が違うから。
でも、図鑑や、ちゃんと見分け方を説明してくれているサイトさんの写真には似ているから、
大丈夫だと思います。(^^A)
マルバアオダモは、モクセイ科トネリコ属の落葉高木。
オスの木とメスの木に分かれる種で、
春には煙るような白い花、秋には翼の付いた赤っぽい実が付きます。
軽くねばり強いその材は、アオダモ(別名:コバノトネリコ)とともに、
バットやラケットなどのスポーツ用品に使われることでも有名です。
でも成長が遅くて、バットに使えるまでの太さになるのに時間がかかるそうです。
細かい花で、一つ一つの形はとらえにくいかもしれませんが、
花びらの先は深く4つに裂けていて(花冠は4つに全裂)、めしべが一つおしべは2つ。

メスの木には両生花が咲きますが、自分の花粉では受粉できないそうです。
上の↑写真はメスの株の花です。
お花は、新しい枝や葉の脇から円錐花序と呼ばれる 穂をたててたくさん咲きます。

メスの株には 後で長さ3cmくらいの翼の付いた実がどっさり実ります。
少し赤っぽくなりますし、お花よりも長い間枝に付いているので、
そっちの姿の時に 目にとまることも多いかもしれません。
〜〜〜〜〜2008/ 5/ 4追記〜〜〜〜〜
マルバアオダモの実の写真を追加しておきます。
去年、2007/ 5/31に撮りました。

〜〜〜〜〜追記 ここまで〜〜〜〜〜
初夏の訪れを飾るのにぴったりな白い花。

成長が遅いなら…庭木にも良いかも ♪ ですね。
この枝、水にさすと水が青くなるそうです。やってみたいけれど、公園の木です。
web検索中に、雨上がりに幹が青くなるという記述も見つけましたので、
今度 雨が降ったら、見に行ってみようと思います。
葉っぱは小葉が2〜3対 付いた奇数羽状複葉。

マルバアオダモの「マルバ」は形のことではなくて、
縁のギザギザが(目立た)ないと言う意味なので、葉っぱは丸くないです。
小葉の縁が波打つのも、マルバアオダモの特徴の一つです。
オスの株の方が 花数は圧倒的に多いです。こちらがオスの株のお花。

オスの株の花はめしべが退化していて、おしべしかないそうなので、
めしべの柱頭の赤っぽい色、子房の黒っぽい色が見えなくて、
黄緑色の若いヤク(葯)と、花粉をまき終わって黒くなったヤク(葯)で、
白い中にも、黄緑色っぽく見えます。

小葉の縁に細かいギザギザ(鋸歯)があるのはアオダモ(別名:コバノトネリコ)だそうです。
お花はそっくりというので、

これはアオダモの方かなと思ってます。
好きなお花なのに、咲いている期間が短くて、ついつい見そびれがちです。
煙るように咲く白い花、マルバアオダモとアオダモのお花に今年も会えました。

初夏にふさわしい さわやかな姿をありがとう。成長なんて遅くたっていいよ。
また、来年も見に来るね。(^^*)
シリーズ「木に咲く白い花」
2007年版と2006年版は こちらの過去記事から
2007/ 7/ 2付 リョウブの花