2007年08月03日

樫の木どんぐりの今

今日も暑いです。部活動に行くたび、息子の焦げ目が濃くなります。
だいぶ白目が目立つ顔色になりました。(^^;)

また、台風が上陸し、日本海にぬけた後も、再上陸しかねないと言うことです。
今日は日差しも強く、気温も高かったのですが、風がとても強かったです。
今日は隣町の公園へいって、また、たくさんの写真を撮ってきました。
それはおいおいご紹介するとして…、前回、前々回の記事と同じ日に撮った、
樫の木のドングリの様子をご紹介します。

07_0803_arakasi1.jpg

今年の実り具合はいかがかな? アラカシとシラカシの枝先を比べながら見てみましょう。
これはアラカシの枝先。




前の前の記事は、英語でブナ科コナラ属の樹木などを表す「オーク:oak」の話題でした。

翻訳家さんたちが「オーク=樫の木」って 訳してしまったから、
樫の木だと思ってお話を読んできた私は、本物の樫の木を毎日眺めて暮らすようになって、
何となくイメージが違うなぁと感じていたんですよ。

「オーク:oak」には樫の木のことだけでなく、楢の木のことも含むと言うことが解って、
今回、とってもすっきりした気分なんです。
お話に出てくるオークは、どっちかって言うと 楢の木っぽい感じがします。
ちょうど前々回の記事の中の木のような…、あんな感じ。
落葉樹らしい薄い葉っぱからの木漏れ日が明るい感じ。

で、樫の木はって言うと、鎮守様の森の暗さを作る常緑樹の一員。
表面はテカテカしているけれど、厚くて硬くて、光をとおさない葉っぱが作る
ちょっと怖くて ひんやりする暗い木陰。

もともと、日本の原生林はそういう暗い森だったそうですよ。
雑木林も松林も、人の手が入らないまま放置されるとみんな、樫や楠、タブノキなどの
暗い森になっちゃうものなんですって。



で、樫の木です。
アラカシ、シラカシ共に、ブナ科コナラ属の常緑高木。

アラカシ(粗樫)は、葉が大きめで、先の方が幅広くなっていることが多くて、
葉の先の方にだけ、大きめのギザギザ(鋸歯)があるのがポイント。
枝葉が荒々しく硬いので、粗い樫と呼ばれるそうです。

07_0803_arakasi2.jpg

写真はありませんが、おばなは栗の花のような 白っぽいモール状。
梅雨入りするかしないかの頃に、盛んに出して、花粉を飛ばしていました。

めばなは葉っぱの根元に短い穂になって付いて、ドングリもそこに付くんだけど…
おぉ、おぉ、いっぱい付いてます。
クヌギ、コナラ類のどんぐりが、ほとんど見られなかった去年でも、
樫どんぐりは そこそこ実っていたけれど、それでもたわわな実りです。

2年がかりで実ることの多い樫の木のどんぐりですが、アラカシとシラカシは1年で実ります。
だからこの実は今年受粉した分です。

07_0803_arakasi3.jpg

出来かけどんぐりにぐぐっと寄ってみると、めしべの先が3つに分かれていたことが、
解ります。樫の木どんぐりのはかま(殻斗)は、横縞模様。
これから縦にみょ〜んと伸びて、1.5〜2cmのどんぐりになります。

バックに葉っぱのふちのギザギザ(鋸歯)が写り込んでますね。
この粗いギザギザ(鋸歯)が、アラカシの印です。



シラカシはもっともっと身近です。垣根や生け垣によく使われています。
郊外のお屋敷などで、壁のように四角く刈り込まれた 常緑の木を見たことはありませんか?
剪定に耐えて、人の思いのままになってくれることから、よく利用されるんですよ。

繰り返し剪定されると、花を咲かせてどんぐりをつけるヒマもないので、樫の木だと
気付いてもらえないかもしれませんが、それでも地道に頑張ってくれている木です。

07_0803_shirakasi1.jpg

こちらがシラカシのどんぐり。どんぐりだけ見ても、見分けられそうにないですよね。
やっぱり はかま(殻斗)は横縞模様。これからもっとはっきりしてきますからね。

シラカシの葉は、柳のようにほそくて とってもこまかくて、優しい印象です。

シラカシの白いのは 材木になったとき。葉の裏側もやや白っぽいのですが、
葉裏が白い「ウラジロガシ」は、もう少し南の方が好きな樫の木のお仲間です。

07_0803_shirakasi2.jpg

アラカシと同じような場所に どんぐりが実っていますが、一緒に写り込んでいる葉っぱの
ふちにご注目。ほら、さっきのと比べて、ギザギザっぷりが優しいでしょ。
ギザギザは小さいけれど、柄に近い方までギザギザしている…。
これが、シラカシの特徴です。


以前記事を書いたときに教えていただいたのですが、
公園などでいつも近くに植えられているシラカシとアラカシには、交雑種も出来ているそうです。
だからこそ、違いがはっきり出ている葉っぱに出会うとうれしくなります。


ちょっと地味目ではありますが、人が暮らすようになる前から日本の大地に生えていた大先輩、照葉樹さんたちとも、ぜひ、仲良くしてくださいね。








ブログ内関連ページ:

2005/10/16付 「シラカシの葉」
2005/10/15付 「アラカシの葉」
2005/ 9/ 8付 「ドングリの木の様子」 クヌギ、コナラ、カシ、スダジイのどんぐり



posted by はもよう at 23:26| Comment(8) | TrackBack(0) | 木の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はい。仲良くしますね。
大変勉強になりました。
アラカシもシラカシも山ほどどんぐりを作ってくれるので大好きです。
Posted by bigtree at 2007年08月03日 23:33
bigtreeさん、こんばんは。
うちの近くには圧倒的にこの2種が目立ちますが、
bigtreeさんのお家の方ではまた違うかも♪ですね。

今年はドングリがたくさん実って、去年、ひもじい思いをした動物さんたちが、
お腹いっぱいになれると良いなと思います。
頑張れドングリの木。
Posted by はもよう at 2007年08月03日 23:53
この記事を読んで、はるか昔に夢中になった中尾佐助、佐々木高明といった文化人類学者が唱導した「照葉樹林文化論」に関する諸本・論文を思い出しました。

木そのものは、はもようさんもお書きになっているように、地味目で暗い森であまり好きではないのですが。

これから、仲良くしていきたいと思いました。
Posted by ひろし at 2007年08月03日 23:59
こんばんは、ひろしさん。
わぁ、難しそうなご本ですね。

私もこの頃、少しずつ図鑑(の、難しそうで敬遠していたページ)を読んで
勉強しているのですが、
もともとの日本の土地が、照葉樹林だったって知ってから、
カシの木やシイの木をちゃんと見ようという気になりました。
人より先に居た この土地の大先輩に敬意を表しつつ、また勉強していこうと思います。(^^)
Posted by はもよう at 2007年08月04日 00:18
こんばんは。

うちにも樫の大木がたくさん見られますが、ちんぷんかんぷんです。クロカシというのはありましたか?
そのうち、ドングリをエントリーしてみましょう。
Posted by nakamura at 2007年08月04日 23:35
nakamuraさん、おはようございます。

ええっと…図鑑パラパラ…シラカシに対する名前の樫は
材が赤っぽいアカガシですねぇ。
でも材木になった後のこと…生えてるうちは確かめようがないですね。

クロカシは載ってないです。
ドングリが黒っぽいのは、暖かい土地が好きなツクバネガシ。

あと…シリブカガシとスダジイかな?
こっちは樫の木とはちょっと違うけど…。

ドングリの記事、楽しみにしてますね。(^^)v
Posted by はもよう at 2007年08月05日 10:01
ははあ、こうしてみると、アラカシもシラカシも根岸森林公園にはないですね。
残念です。
Posted by ディック at 2007年08月05日 11:52
ディックさん、こんばんは。
あら?有りませんか?根岸森林公園にアラカシやシラカシの木。
我が街では 街路樹にもなっていて、身の回りにいっぱいあるのですが…。

どこかであったら、見てみてくださいね。
ドングリは、コナラより丸こくて小さめです。(^^)
Posted by はもよう at 2007年08月05日 23:16
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