2007年06月08日

カモジグサ

今日も、ところによって夕立という予報でしたが、遠くで雷の鳴る音は聞こえたものの、たいした雨は降りませんでした。
来週はお天気が回復して、梅雨入りは、さらに先のことになりそうです。


さて、シリーズ「道ばたの麦秋」ですが…。
道ばたの草むらで ムチのように細くて長い穂を風になびかせている、
こんな草を見たことはありませんか?

07_0608_kamoji1.jpg

実についている硬い毛が赤紫色っぽく見えたらそれは、カモジグサかもしれません。
今日は、カモジグサとそのお仲間のご紹介です。


カモジグサはイネ科カモジグサ属の多年草。
『子どもが若葉を人形のかもじにして遊んだ事による』…って、手元の図鑑には書いてあります。
??若葉? 「かもじ」って…なに? 

かもじは…「日本髪を結うとき、髪に添え加える毛。そえがみ。いれがみ。」

図鑑とgooの辞書では「若葉」でしたが、
岡山理科大学の波田先生は 
『黒っぽい頴が伸びているものを採取して束ね、付け髪(かもじ)に例えて
遊んだことに由来するという。』…って説明してくださってます。

波田先生の記事↓
「カモジグサ」

07_0608_kamoji2.jpg

この花の穂の…この↓部分ですよね。

07_0608_kamoji3.jpg

紫色を帯びた硬い毛がいっぱいです。若葉で作るより、この毛で作った方がリアルですよね。
だいたい若葉の頃には、この草だって見分けられないと思うんですよね。

お花のカラの、外側(外花頴)と内側(内花頴)の長さがほぼ同じ、
花の穂(小穂)がすきまをあけて並ぶので、穂のたれ方がとってもきれいなんです。
上手く写真に撮れませんが…(^^;)

花からこぼれ出るおしべのヤク(葯)も 紫色っぽいですね。
昔から 野にある野草らしい 優しい風情です。



さて、近頃道ばたで数を増やしているのはこれ↑ではなくて、
↓こちら。

07_0608_aokamoji1.jpg

アオカモジグサです。カモジグサのような紫色はなく、緑色です。
花の穂(小穂)は 一本にまとまって 弓なりに立っています。

紫色っぽいものが多いカモジグサの中にも、緑のものがありますので、
確実に見分けるには、花の穂の中から 花をひとつ取りだして
お花のカラの、外側(外花頴)と内側(内花頴)の長さを比べる必要があります。

アオカモジグサは、内側(内花頴)が短いのだそうです。
でも、この作業はルーペ無しでは行えないと思います。
そうまでして見極めなくてはならないとき以外は…ま、どっちでも良いかな。(^^;)

07_0608_aokamoji2.jpg

これが花の穂(小穂)ひとつ分。花のカラのすきまからおしべのヤク(葯)が覗いています。
ずいぶん表情が違いますよね。この毛じゃ、かもじを作る気にはならないかもね。



お気に入りの観察ポイント「北向きの斜面」にはもっと優しげなカモジグサも生えてますよ。

07_0608_y_kamoji1.jpg

ね、ステキでしょ。
図鑑に載っているものの中では…イネ科ヤマカモジグサ属の「ヤマカモジグサ」の写真が
一番似ていると思います。
ひとつひとつのお花の穂(小穂)に短い柄がある…と言うところが同じなんですよ。

07_0608_y_kamoji2.jpg

繊細でしょ。うふふ…、お気に入りです。




実る姿はこんな風。

07_0608_kamoji4.jpg

どこがどうなっているのか よく解らなかった花の穂ですが、ほら、きれいな秋の色。
並んだ実はやがて落ちて…。 
落ちたあとは…

07_0608_kamoji5.jpg

硬い毛ばかりが残ってこんな風。魚の骨みたいと言うにはちょっと短いけれど…
なかなかユーモラスでしょ。



カモジグサ。名前もゆかしいこの草は、風になびく姿が似合います。
気温が上がり、風に吹かれるのが心地よくなるこの季節、
ついつい眺めちゃう、きれいな穂です。
また、雨に濡れた風情も良いんだけれど…、梅雨はまだかな?(^^;)


posted by はもよう at 23:25| Comment(6) | TrackBack(0) | 道ばたの草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは〜!
さすが、はもようさん!
マニアックなところのシリーズで攻めていますね。
すっごく勉強になりますm(_ _)m
イネ科にアレルギー反応を持つ私なんで、
普段はイネ科だけはあまり近寄らないので、
こうやって解説していただけると、
ありがたいです。
Posted by bigtree at 2007年06月09日 01:44
カモジグサもいろんな種類があるのですね。細かい観察をしていただいて勉強になりました。
きょうは降るかもしれないけれど、どうなりますか。
Posted by 横浜のおーちゃん at 2007年06月09日 07:33
bigtreeさん、こんばんは。
^o^)ノ はい、マニアなはもようでございます。
web検索してみても、イネ科を扱っている記事少なかったですもの、
マニアックを痛感しましたよ。(^^;)

そういえば、数少ないサイトの中に、イネ科のアレルギーがある人が、
日々の開花状況を記録しているサイトがありましたよ。
当事者にとって見れば切実な問題ですよね。お大事に。

今後も…がんばれたら、…頑張ります。(^^)
Posted by はもよう at 2007年06月10日 01:05
おーちゃんさん、こんばんは。
はい、カモジグサにも、いろいろ有りました。

もうずっと道ばたで見てきて、気にはなっていたのですが、
とにかく、図鑑の説明の言葉からしてよく解らないので、
ずっと敬遠してきたイネ科ですが、今回は少し頑張って調べてみました。

頑張れば少しは解ることが出来るかな?と言うところまで
たどり着けたような気がします。
また、機会があったら調べてみようと思います。
地味な記事におつき合い下さり、ありがとうございました。(^^)
Posted by はもよう at 2007年06月10日 01:11
ムギ類の特集はとても勉強になります。
根岸森林公園は何かひとつの種類が勢いを得て広がっても、開発の進んだ住宅地の中にぽつんとありますから、他所から種が飛んできて広がるということが少ないのか、種類が限られています。
ひとつの種類をじっくり無観察できても、似たものと比較観察できません。このため観察のポイントを絞りにくいし、目の前のものしかありませんから、大きいのか小さいのかすらわかりません。
というわけで、最初に戻ります。とても勉強になります!
Posted by ディック at 2007年06月10日 20:38
ディックさん、こんばんは。
そうですよね。
多くのサンプルを比べて 初めて解る事ってありますよね、
でも素人の観察者には なかなか出来る事じゃないし…。
私も、迷ったり困ったりしながらの観察です。(^^;)

でも、ブログをはじめてからは、違う土地の方の撮った写真を
見せていただいたり、コメントを交換したりして、
ずいぶん参考になったし、助けられもしました。

ブログがなかったら、私も、こんなに植物の観察に夢中にならなかったし、
解ることも限られていたと思います。
ブログとブログ仲間の皆様には いつも感謝しています。(^^)v

地味なテーマですが、また頑張りま〜す。
Posted by はもよう at 2007年06月10日 23:02
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