今日も公園へおさんぽに行きました。
今、外に出ると、風の中に良い匂いが混じっていますよね。
ひとつはこちら、沈丁花。

もう一つは、今日の主役ヒサカキです。
春の枝先に、ものすごい数のツブツブ。実のような、芽のような。
でもね、これはつぼみです。
神棚に上げるお榊の代わりにも使われる、ヒサカキの つぼみ。

ヒサカキはツバキ科ヒサカキ属の 山地に生える常緑小高木。
大木にはなりませんが、4〜8mくらいには成長します。
オスの木とメスの木に分かれる 雌雄異株です。
厚手で、先のとがった葉っぱのふちには細かいギザギザ(鋸歯)が並んでいます。
お榊(サカキ、マサカキ)の葉にはギザギザ(鋸歯)は無いんですよね。

榊の花は少し大きくて付き方もまばらですが、
ヒサカキの方は、これでもかっ!!ってくらい びっしり並びます。
特に、おばなの花の付き方はものすごいです。
上の写真はオスの株の枝です。

少し拡大してみましょう。ほら、おしべがたくさん見えますよね。
和風な良い匂いがするのですが、とにかく、この分量です。
頭が痛くなるほど匂います。クラクラしますよ。
花の大きさは だいたい5mmほど。基本的には白い花びらが5枚ですが、
株によって、花びらに赤みがさしていたり、
ガク(萼)が黒っぽかったり、表情は様々です。
私が見た限りでは、
花に赤みがさしている株の方はまだ、つぼみが堅いままでした。
咲いているのは圧倒的にオスの株の方が多いのですが、メスの株も探してみました。
心なしか、花も小さく、花付きも控えめでしたよ、ほら↓。

おばなかめばなかは、花の中をのぞき込んで判断します。
直径5mmのおばなでも小さかったのに、めばなはさらに小さいし、
花びらがつぼんでいるタイプだと、のぞき込むにも一苦労ですが、
やっと見つけました。お花をアップにしてみますね。

なかなか、奇麗でしょ?
花の中心に ころんとしためしべが有るのが解りますか?
細かく言うと ころころしているのが後に実になる部分(子房)で、
めしべはその先にある、3つに分かれた部分ですね。
ちょうど、オスの株とメスの株が並んでいるところがあったので、
両方の枝を並べて撮ってみました。

右下から左上へ上がっているのがオスの株の枝で、
反対に下がっているのがメスの株の枝です。
この枝では、花付きはそんなに変わりませんでしたが、
花の大きさがずいぶん違いますでしょう?
ずっとこうなのか、咲き始めだからなのかは解りませんが、
今日見てきた株ではこんな感じで、オスの株の花より、
メスの株の花の方が明らかに小さかったですね。
おしべが目立つ‘おばな’と めしべしかない‘めばな’の他に、
両方備えた 両性花があるはず…と、
あちこちのぞいているうち、
また、ちょっとタイプの違う花を見つけました。

ほら、まず、めしべしか有りませんので、これはめばなです。
でも、今まで見てきたヒサカキとは違って、
赤みが無く、花びらも外に開いています。
違う花なのかな?…と、web検索してみましたが、
花びらが 外に開くタイプのヒサカキを紹介しているサイトも
見つかりましたので、これも、ヒサカキでよいようです。
でも、この株のめばなだけは 少し大きめで、
おばなと同じくらい有りましたし、

葉っぱのふちのギザギザが とっても細かく鋭くて、
同じヒサカキでいいのかな?という疑問は 残りました。
とにかく、強い匂いにあてられて
くらくらしながらの観察となりました。
どっさり咲いて、どっさり実った果実が黒く熟すのは、
10〜12月になるそうです。
その頃には、この、強烈な匂いが懐かしくなるんだろうな。(^^;)
お勉強になりました。
仏様にあげていたような気がします。
本当に、いやと言うほど花が付きますね(笑い)。
(手を入れておきました。)
たくさん咲きますよね、ヒサカキの花。
効率的じゃないかな?