易しい解説をたよりに、野菊の見分けに挑戦した 研究発表の第2弾。
ひとつ前のキク科「シオン属」に引き続き、今度は「ヨメナ属」のお花ですぞ。

まずは、関東の名が付いたこの花、カントウヨメナから。
関西に多いヨメナは、食べられる事で有名ですが、この葉を食べる人は居ないみたい。
美味しくないのかな? ちょっと残念。
前回の記事にも載せたとおり、花後が綿毛になる「シオン属」とは違い、
種に、ちょっと見じゃ解らないような 短い毛しか付かない「ヨメナ属」。
衝撃の 実の写真の前に、←大げさです。
横顔ちぇ〜っく!!

カントウヨメナの ガクみたいなところ(総苞)は 半球、お椀形。
うろこみたいな部品(総苞片)は、ほとんど反り返らず、乱れず、
一体になって 縁のところでしっかり まとまっている、綺麗なお椀形。
花びら(舌状花)はちょっと太めで、
シオン属のお花で見たスカスカ感はありません。

シオン属のお花(頭花)が、茎の先でいっぱい枝分かれして、数たくさん付くのに比べて、
ヨメナ属のお花(頭花)は、茎の先で分かれずに、ひとつずつ咲くので、
全体の花付きは悪い、もしくは少なめ…という印象を与えます。
でもひとつひとつのお花(頭花)はボリューム満点。
なんか…美味しそうです造。(^−、^)←こらこら
はい、気になる実はこんな風。

お花(頭花)の真ん中の黄色かった部分、ここに咲いてた筒状花のひとつひとつが
種になって並んでるみたいです。
でも、ほら、毛(冠毛)が生えているように見えないでしょう?
もっとぐぐっと拡大すると、
モヒカン刈りみたいにちょぼちょぼっとはえてるのが見えるそうですが、
肉眼では 解んないでしょうねぇ。
この実 見て、前に池の端で見かけたタカサブロウの仲間を思い出しましたよ。
綿毛にならないキク科の植物の種。また、一種類覚えたぞ(^^)っと。
さて、すぐそばに咲いてた この白い花。

カントウヨメナと判断した花と、同じような種が付いていたので、
白いヨメナの花かな?なんて思ってました。
ちょうど図鑑に「シロヨメナ」なんて、おあつらえ向きの名前も載ってるし♪
るんるんと調子よく記事を書き始めて、あれれ〜っ!?
「シロヨメナ」は「シオン属」のお花です。
くろねこさんのところで確認しても、花のガクみたいなところ(総苞)の形はほっそりしてます。
ところがこの花は、↓ほら、お椀形。

じゃあ、白いカントウヨメナ?
いえいえ、うろこみたいな部品(総苞片)の縁が反り返ってますよね。
こんな形、ヨメナの写真にも、カントウヨメナの写真にも出て来ません。
あっれっ〜〜!????じゃあなによ。
…これで数日かかりましたが、
紆余曲折の末にたどり着いたのが、ユウガギク(柚香菊)かも!と言う結論。
ユウガギクとカントウヨメナはすごく似ているんですよ。
図鑑には、「ヨメナ」の葉が一番厚くて、次が「カントウヨメナ」で、
一番薄いのが「ユウガギク」って書いてあるんですけど、
そんなもの、数たくさん触ってみなくちゃ解んないじゃないですか。
で、私に見分けは無理なのさ…と思っていたのですが、
もう一つ、
ユウガギクの葉には、
他の野菊の葉よりも、細長く 裂けやすいっていう特徴があるんですよ。
もちろん個体差はあるし、ひとつの茎にいろんな葉がつきますけど…。
一応…で写しておいた↓この葉っぱ。

ほらほら、この形。葉のふちのギザギザ(鋸歯)と言うには、ちょいとばかり長めの
この 微妙な形が、 ユウガギクじゃないかなと。
残念ながら今回の検索では、ユウガギクの ガクみたいなところ(総苞)の写真は
見つかりませんでした。
カントウヨメナとは違って、ちょっと反り返ることが解れば、確認が取れるんですけどね。
でも、検索中に、柚の香りの菊というわりには、花は香らないけれど、
「実を潰すと柚の香りがする」と書いてあるのを見かけちゃいました。
今度、見にいかれたら、試してみよう(^^)〜♪ ふふふ…、楽しみ〜♪
花の写真を撮って、あちこち調べて、記事を書いてるうちに、
野菊の花はみんな散っちゃいました。(``)しゅん
でも、野菊はたいてい多年草。
また来年も、同じ場所で待ちかまえて居れば、会えますね。
可憐で可愛い秋の妖精、野菊。末永く、仲良くさせていただきたいものです。
( ^^)//""パチパチ。・:*:・゚'☆ Special Thanks to :
くろねこさんのブログ 「里山再生計画」内 関連記事
10/16の記事 ノコンギク
10/17の記事 シロヨメナ
10/19の記事 ノコンギクの(総苞の変異)
10/20の記事 カントウヨメナ
里山の自然に詳しくていらっしっゃるから、くろねこさんの記事は勉強になることばっかり♪
たくさん参考にさせていただきました。ありがとうございました。
第1弾「シオン属」編でもお世話になってま〜す。(^^)ノ
当ブログ内関連ページ:
2006/9/19付 タカサブロウの仲間
マイフィールドでは100パーセント、ユウガギクは白花、カントウヨメナは薄紫色の花なので、花色と葉で識別可能ですが、地域によってはユウガギクは薄紫色の花を付けることもあります。
「里山再生計画」では、10月8日の記事でユウガギクの葉をご紹介していますので参考にして下さい。
くろねこ さんのところへもお邪魔しています。
来年は野菊の仲間を探し回ってみよう、などと、いまから来年が楽しみです。
お墨付きをいただいたような気分です。
実はこの花の写真、今、コンピューターの壁紙になっているんです。
草花が好きだといいながら、名前の解らない花の写真を毎日眺めているのは
なんだかな〜と残念に思っていましたが、
今日からは、ユウガギクって可憐よねえ〜って思いながら
眺めることが出来ます。
ありがとうございました。
また、勉強しに行きますので、今後ともよろしくお願いします。(^^)
いえいえ、まぁ、そんな…。恐れ入ります。(^^#)
くろねこさんのブログは、本当に、ためになる記事がいっぱいなんですよ。
ええ、是非、来年は野菊の写真をいっぱい撮ってみてくださいね。
私も、見せていただくのを楽しみにしていますね。
じっくりとお勉強するには、時間と頭が付いていきません。今度、花をならべてみたいと思いますが、理解するのに何年もかかりそうです(笑い)。
なかなか観察力旺盛で、研究熱心ですね。勉強させて貰います。
また、チョコチョコ訪問させて貰います。
nakamuraさんの方こそ、山に浜にと
素敵な野草に出会ってるじゃないですか。
うらやましいかぎりです。(^^)
ここのところ話題にしている野菊たちは
見ればわかる、比較的見分けやすいものです。
実物に会えば、すぐに解りますよ。
お屋敷、改装中なんですね。大変ですね。お疲れ様です。
観察は 好きなので、楽しんでやってます。
図鑑って、写真の数は少ないし、説明文は難しいしで、
私には解らないことばかりなんですよ。
だからこうして自分の目で確かめて、図鑑の記述とつきあわせないと
理解出来ないんですよねぇ。(^^;)
ぼつぼつやっていきますんで、ご一緒に♪気分でおつき合い下さいませ。
(^^)