ああ大変、早くアップしておかなくちゃ、ヒガンバナの記事。
今年のお墓参りはいつ行こうかねぇ…なんて話が出る頃、
この花が目に付くようになりますね。
田畑のあぜ、小川の土手、線路際…いろんな所を赤く彩って…。
お墓参りを済ませて 日常の暮らしに戻っていると
いつの間にか 跡形もなく消えている不思議な花…ヒガンバナ。

今年は何となく、景色と一緒に撮ってみました。
私が今住んでいるところも50年くらい前までは、里山と呼ばれるような場所でした。
今も、切れ切れに残る当時の面影。
そのひとつが、このヒガンバナなんじゃないかなと思います。

手元の図鑑によれば、
ヒガンバナは古い時代に中国から渡ってきた帰化植物と考えられているそうで、
日本ではめったに結実せず、たまに種ができても発芽しないそうです。
球根でしか殖えないということは、元はひとつの球根、みんな兄弟。
いや、他の遺伝子の入らない 分身、クローンと言うことですよね。
これでは 全国一斉に 同じ頃に咲くのも当然のような気がします。
自分で殖えることができないのですから、
田んぼのあぜなどでみられるヒガンバナはみんな、
人の手でわざわざ植えられたものです。
誰も植えるはずのない場所にひょっこり顔を出しちゃったのは、
多分、そう言う場所の土を持って来たためでしょう。
それなのに、ヒガンバナには悪いイメージがつきまといますよね。
死人花だとか墓場の花だとか、
摘んで帰るとその家に死人が出るとか、火事になるとか…。

web日記を付けている頃にも書いたのですが、ヒガンバナは大変有用な植物です。
薬草として吐剤や去痰剤に利用しますが、
ヒガンバナは牽引根(けんいんこん)と言う根が縮んで球根を引っ張り、
より深くもぐる性質があるそうで、
田のあぜ、川の土手に植えれば、深いところまで根を張って丈夫な土留めになります。
稲が育つ夏場は休眠して、秋に(彼岸の頃)花を咲かせ、
冬、田に稲がなくなってから葉を茂らせるので、稲作の邪魔にはなりません。
しかも 球根から他の植物の生育を押さえる物質を出すアレロパシーという作用があって、
他の草は生えにくくなるそうです。
デンプンを豊富に含んだ球根には毒があって、もぐらなどの害獣よけになる反面、
水でさらせば抜けてしまうので、万が一の飢饉の際には、食料としても役に立ったという
ものすご〜く、有りがたい花だったようです。

お彼岸の頃咲くせいか、死人花、幽霊花と呼ばれたり、
縁起が悪いと嫌われたりしたのも、
非常食を不用意にいたずらされないようにとの配慮ではないかと言う人も居ます。
ですから、この花が縁起が悪いとか、触ったら罰が当たるとか言うのは、
子ども向けの、悪戯を戒めるための作り話で、
大人は、ちゃんとこの花の有り難みを知ってつきあってきたのだろうと思うのです。
いろいろな事情を知る大人から先に死んでしまい、詳しいことは伝わらないまま、
怖いイメージだけが残っちゃったのかなと思います。
写真の中の風景は、のんびりしたものですが、
カメラを構えた私の背後は、素敵に茂っていた大木が次々に切り倒され、
木陰にあった古い家も壊されて、

こんな感じにむき出しになっています。
ここはギンリョウソウにも出会えた、お気に入りの「隣町の北向きの斜面」。
隣の更地には、駐車場が出来ていました。ここは何になるのかな?
一日ひかげな場所がお気に入りだったギンリョウソウは、もう顔を出しては
くれないでしょう。うっそうと暗い場所が大好きだった花々は、虫たちは、
どこへ行けばいいのかな?
彼岸花が咲いてて不気味だから、そのままそぉっとしておこう…なんて、
不動産屋さんは思わなかったのね。ちょっと残念。
新しい住人が、この場所を気に入って、いじらないでいてくれると
良いんだけどな。
ギンリョウソウが見られなくなるのが残念ですね。
「隣町の北向きの斜面」残念ですね。お気に入りの場所、また見つかるといいですね。
TB一本です。やはり、ヒガンバナは野の花ですね・・・。
じわじわ破壊されちゃうんですよねぇ。
これでも景気の悪いときは、あんまりいじらなかったのに、
この頃また、開発が進みそうです。
のんびりした景色も とっておいて欲しいんですけれどねぇ。
3年も経って 花 開きましたか。
う〜ん、「石の上にも3年」……?←違っ!
まだもう少し子どもに手がかかるので、遠出が出来ない私にとっては、
貴重な観察ポイントなんですけどねぇ…(−−;)
まぁ、斜面は、条件が変わってどうなっていくのか興味をもって見守りたいと思います。
彼岸花。私もブログに書こうと思っていたら、カメラを持ってなくて、写真を撮る事が出来ず。。
はもようさんのページを見て、勉強になりました。
最近、花のそういった、まめ知識!?を知る事が楽しくなっています。
以前、フラワーアレンジメントを習っている時に、アレンジで彼岸花を使った事があります。
(その時は、彼岸花、知りませんでした。先生が説明してくれても、ピンと来ないし、道に咲いているのも、気がつきませんでした)
今年はお墓参りに行った帰りに、たくさん咲いていて、ホントに彼岸花は、お彼岸を知ってるかの様に咲くんだなって。
友人も子供の頃、彼岸花を取ると、火事になるって言われたそうです。
やはり、子供を戒める為に言った作り話だろうと。
花にまつわるお話、面白いですね。
TBありがとうございました。記事読みました。
ええっ?! モグラよけの効果、今一つですか?
庭が無くて、実際に植えて確かめられない私には、貴重な情報になりました。
ありがとうございました。
う〜ん(−”−)
完全にふせがないところが昔の人の優しさなのかな。(^^;)
野の花とは言いつつも、人の手を頼らないと殖えていけないお花なんですよね。
その辺もまた、面白みかと…。
ええ、モグラの害を避けられると…本には書いてあったのですが…
実際にお庭に植えていらっしゃるnakamuraさんはTB先の記事で、
効果は今ひとつと…(^^;)書いておられます。
やはり…、この…、
あんまりあちこちに植えられて久しいので、もぐら一族にも
情報が行き渡っちゃったかもしれませんねぇ。(^^A)しどろもどろ
ねずみが寄りつかないんですか?それは本には書いてなかったです。
情報として加えておきますね。ありがとうございました。
ブログ♪頑張ってますね。なかなかコメント残せないけど、時々見にいってま〜す。
花の豆知識、楽しいですよ。
万葉集の花とか、伝説や文学に登場する花とかも、知るとまた見る目が変わりますし♪
おおっ!「彼岸花摘むと火事になる!」それっ!そこだけは本にも図鑑にも
出てなかったけれど、確か 昔 聞いたはずと思って書いたんだけど、
ナオさんのお友達さんも聞いたのね。
よしよし、これで裏が取れました♪ありがとうございました。