午後一の時間帯から、まさかの晴天。(^^A)いやもぉ、勘弁してよ(^Q^;))〜な
蒸し暑さになりました、うちの方。でも、ベランダでは3年ぶりにカラーが
咲いて、アサガオがネットに絡み始めました。暑いのは得意じゃないけど
がんばります。p(^へ^)
さて、記事の方は、草むらよりも道路の側が好きで、全くなじみのない姿の雑草。
気になるけれど名前が解らない、みんな気になるだろうと検索かけても
見つからない。なんて言うんだろうと、ずっと思ってきた花があるんですが、
今回とうとう名前が解りました。
ちょっと変わった道ばたの草、めっちゃ意外なその正体を聞いてくださいな。

こちらが問題の草です。5月の声を聞くと目立ち始め、道路っぱたで巨体を
伸ばし、開ききらない花と、ビックリするほど大きな綿毛を付ける草です。
検索にヒットした名前は「バラモンギク(婆羅門菊)」。
キク科バラモンジン属の越年草。ヨーロッパ原産。
食用または観賞用として江戸時代に渡来し、戦後、関東を中心に、見られる
ようになった帰化植物。
バラモン(婆羅門)って…何だか恐いお顔の異教の神様…ってイメージなんだけど、
wikiによると古代インドの民族宗教、バラモン教(ブラフマン教)。
そしてその司祭にあたる位の名前がバラモンだそうです。
あらま、恐いお顔は関係ないのね。
しかも、この花の原産地はインドではなくヨーロッパだそうで、更に関係ない
ですね。バラモンジン(婆羅門参)と言う紫色のお花が咲く植物と同属の黄色い花
と言う意味らしいです。
検索してみますと、どうしても、紫色の花のバラモンジンの説明ばかりが
目に付きます。しかも、ちょっと人との関わりの長い植物らしくて、
説明が長くなります。興味のある方だけ見ればいいように、先に特徴の写真を
ご紹介して、同属のお花の説明はあとにしますね。
まずはこれが全体像。

草丈は1mくらい。大きく広がって育ちます。
葉っぱはムギの葉に似ていて、細くて目立ちません。葉の付け根は茎を抱く形。
ムギナデシコの別名もあるそうですが、ムギナデシコと言ったら花だんの
この ↓ お花ですよね。

ややこしいのでこの名前を使うことにならなくて良かったです。
目立つのは葉っぱじゃなくて大きなつぼみ。

3〜4cmはあるでしょうか。
立派でしっかりしていて、どんなに大きなお花が咲くかとついつい
期待しちゃうようなつぼみです。
でも、お花を見ることはまれです。幸運にも咲いているところに行き当たって
も、これが?って拍子抜けするほど小さい花です。
私は運がないのか、開ききらない姿しか見たことがありません。

今回調べて解ったのですが、この花、午前中の2時間ほどしか開かないそうです。
花…見せたくないのかな?
(他の方の写真を見ると、ちゃんと水平に開くようです。)

そしてさっさとつぼんでしまいます。

どんだけ大きなお花が咲いたんだろう、よし、今度こそお花を見てやるぞと
毎日通い詰めちゃいそうなほど立派な花後です。
そして開いて綿毛になります。黄色い花が咲いて綿毛になって…。
そう、今も咲いてるブタナの綿毛に…色が似ていて、

タンポポに綿毛にデザインが似ていて…

それなのに、全く似ても似つかない、見たこともないような綿毛が
開くんですよ。

直径5cmはあるんじゃないですか?見たこと無いほど大きい綿毛です。
ごっついタネに一本、柄が出て、そこに放射状に太めの繊維が出て、
更に横方向に細かい繊維が 鳥の羽のように出るはずなのが…
あんまりスケールが大きすぎて、クモの巣のように見えちゃいます。
しかも、色が、きったないうす茶色。
なんだよ、この異様な花って思うでしょ。
でもね、この子、西洋じゃ、結構 名の知れた野草、いや、野菜、山菜かな?
日本にも食用にするために持ち込まれたバラモンジンの近縁種なんです
って。

しかも、名前が決まらなくて紆余曲折したそうで、
「黄花咲きバラモンジン」「黄花ムギナデシコ」などの別名があります。
詳しい経緯はこちらの ↓ 記事で見てください。
HP「さいたま市の 荒川堤と水田の花」内
「バラモンギク((婆羅門菊))」
異様な巨体で目立つ帰化植物。ビロードモウズイカみたいなものかと
思っちゃった。

ちょっと違ったのね。
でも、解ってよかった。
では、近縁種のバラモンジンについて、検索した結果をメモしておきます。
バラモンジン、サルシファイまたは 西洋牛蒡
キク科バラモンジン(サルシファイ)属、草丈1〜1.5mの越年草。
ヨーロッパ地中海沿岸地域原産と言う記述とされに西の方と言うのと、
ヨーロッパから北アジア原産という記述を見かけました。まあ、その辺でしょう。
牛蒡に似た根を持ち、少し古い時代のことらしいけれどオーブンで焼いたり
シチューに入れたりして食べられていたそうです。
「ブラック・サルシファイ」と言う呼び名も見かけました。
あ、でも、根っこ自体は白いそうです。まさにゴボウみたいに。
根だけでなく、若い茎もゆでて食べるとのこと。
英名が多くて、広く親しまれた花だと言うことが解ります。
「Jack-go-to-bed-at-noon:お昼には寝ちゃうジャック」というのは午前中しか
咲かない花をさしての呼び名でしょうね。
「goat's beard:山羊のヒゲ」は、大きな綿毛からの連想かな。
ほかにも「noon-flower:正午の花」
「羊飼いの時計」って言うのもあるそうです。
日本にも最初は根を食用にするため、江戸時代に持ち込まれていたそうです。
食欲増進に効果のある 薬効もあるそうですが、江戸時代の図鑑に
油炒めすると牡蠣の味になるからカキナと呼ぼうって書いてあります ↓。
ギンジョーの薬草ハーブ日和
−江戸時代の植物図鑑に掲載していたか探す植物図鑑− 内 バラモンジン
カキナは今、他の菜っ葉の名前だけど…そうか、この根っこ牡蠣の味なのか…
おおっとよだれが…(^〜、^)
わっ、また新たな検索結果、英名に「Salsify Oyster Plant」を挙げている
記事発見! やっぱり牡蠣の味だって、ヨーロッパの人も知ってたのね。
ゆでてもいけるって。
一種異様な外観で、めっちゃ警戒心で見ていたこの帰化植物…。
ヨーロッパではなじみの野菜だったなんて…。
そして、わざわざタネ蒔いて育てている人の撮った写真の美しいこと。
やっぱり愛があると無いとじゃ、写真写りひとつ撮っても違うのねえ。
今後は、愛を持って眺めたいと思います。
ずっと気になっていたお花の名前が解って、しかも意外な素顔を知ることが
出来て、ここ数日楽しかったです。
解るって面白い、知るって楽しい ♪ web検索できる、便利な時代でよかった。
また、新しいものを探しに行こう。p(^へ^) 頑張るぞ。
ギンジョーの薬草ハーブ日和
−江戸時代の植物図鑑に掲載していたか探す植物図鑑− 内
バラモンジン
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2006/ 6/30付 「ニワタバコ」