2011年05月24日

つる性植物の季節

昨夜からの大雨が午前中いっぱいまで残りました。いやあ、本当に良く降りました。
で、午後からは急速に晴れて暑いくらいの日差し。気温が上がるところまでは
行かなかったものの、なかなか豪快なお天気でびっくりしちゃいますね。

さて、今日の記事ですが、5/16、お気に入りの観察スポット、隣町の公園裏の
北向きの斜面を駆け足で回って、エゴやコアジサイ、ニガナなどを写真に撮った日。
斜面のてっぺんで見上げた大きなアオハダの木。

11_0524_teika_tuta1.jpg

まだ芽吹いてから日が浅くて透き通るような若葉を中心として、つるも枝も葉っぱも
いっぱいで、どこからどこまでも緑色。5/21が二十四節気の小満だったそうですね。
「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」頃、ちょうどそんな景色でした。
同じ日に見てきたつる性植物の写真を集めてみました。





もう少し大きくしてみましょうか。

11_0524_teika_tuta2.jpg

画面中央が大きなアオハダでした。
右からはリョウブの大きな葉、左からは…たぶん…ウワミズザクラの小さめの葉。
で、からんでいるのは色の濃いところにテイカカズラ、それ以外が全部キヅタでした。

木の根元を見ると、ほら、こんな風にテイカカズラとキヅタ(ナツヅタ)の葉っぱが
見られます。

11_0524_teika_tuta3.jpg

キヅタはブドウ科で落葉性。オー・ヘンリーの短編小説で有名な「最後の一葉」の
ように秋になると赤く色付いて散ってしまいます。

2009/11/15付 「赤いツタの葉」

散らないのはフユヅタ。フユヅタは常緑で、ヤツデなどと一緒のウコギ科。
ヘデラというくくりで、園芸植物としても身近です。

テイカカズラはあの中世の歌人藤原定家さんのお名前をいただいたつる草で、
別名はマサキカズラ。こちらの名前ではなんともっと古く、天の岩戸伝説に
女の神様とセットで登場しちゃうと言う、とにかく人との関わりの古いつるです。
そろそろアイボリーのお花の季節です。

2007/ 6/ 1付 「テイカカズラの花」



この時期のつる性植物の勢いというのには 恐いくらいの迫力がありますよね。
北向きの斜面の小さな切り株の上で、選手宣誓のようにつる性植物の季節到来を
宣言しているのは

11_0524_suikadura.jpg

スイカズラかな。
根元の葉っぱが羽状に裂けたり、黄色の色違いがあったり変化の多い葉っぱで初心者を
悩ませますが、良い香りの白い清楚なお花が咲きます。

2008/ 5/11付 「小さいつる草 1」


選手宣誓が終わって大会が始まっても、誰も正々堂々となんか戦いませんよ。
早い者勝ちの、はびこったもの勝ちです。



一番張り切っているのはやっぱり、グリーン・モンスターのクズ(葛) 。
毛深いつるが強そうです。大きな葉っぱに強いつるで、草むらでも大木でも、
なんでも飲み込んじゃう勢いではびこります。

11_0524_kuzu.jpg

でもね、秋の七草にも読み込まれるほどの古なじみ。昔から、根はくず粉や葛根湯に。
つるは乾かしてカゴを編み、丈夫な繊維は衣服や縄に、大きな葉っぱは家畜の飼料に…。
バリバリ刈ってもけして無くならない生命力を余すところ無く利用してきたんですよ。
新しいつきあい方を見つけ出した研究者はまだ居ないのかな。

2008/ 9/ 8付 「隣町の公園へ その3」 クズの花



斜面のてっぺんの日当たりの良いところでは譲らぬ勢いで勢力争いをしているライバル、
センニンソウはこんな風。

11_0524_senninso.jpg

こちらもはびこる気満々です。
クズもセンニンソウもお花は清楚で綺麗だけれど、つるはえげつないほどの繁茂力。
野生って厳しいのね。

2006/ 9/10付 「センニンソウ」 



そっくりさんで、もっとお山の方が好きなボタンヅルも元気です。

2005/ 8/24付 「ボタンヅルとセンニンソウ」

うちの近所には三出複葉のボタンヅル(左)と2回三出複葉のコボタンヅル(右)があります。

2009/ 8/ 9付 「コボタンヅル」

2種類もつるを伸ばしてくれるのに、北向きの斜面でお花を見たことはありません。

11_0524_botanduru.jpg

いつもおさんぽしている公園で一回だけ ↓ かな。あとはお山でだけ…。

2008/ 8/30付 「ボタンヅルとガガイモ」


なかなかお花にまでは辿り着けないのは…そうか、センニンソウよりもちょっとだけ早い
花期が、運命の分かれ目だったのかな。
ボタンヅルの花が咲く頃、たいてい一度は草刈り隊が通るものねえ…。

見たいなあ。草刈り隊に刈られないで済む方法 無いのかなあ。



まあ、クズにもセンニンソウにも負けてないのは赤いヤブガラシ。

11_0524_yabugarasi.jpg

新芽の頃は赤いんですよね。こちらもはびこりすぎて藪まで枯らすという札付き。
その嫌われっぷりは貧乏葛という別名にも反映されています。

でもね、虫さんたちの評判は上々で、お花が咲けば大きなチョウチョやハチさん達が
毎日引きも切らさず訪れます。きっと、虫好きさん達の評判も良いに違いない。

2008/ 7/26付 「つるに咲く花 4」 ヤブガラシ

この繁茂力、日除けに利用は出来ないものか。('、'?)
あ、毎日大きな蜂さんが訪ねてくるんじゃ、おちおちお昼寝も出来ないか…(^^a)



新芽が赤いのはこちらも同じ。右は同じブドウ科のノブドウです。

11_0524_nobu_ebi.jpg

メルヘンチックな色とりどりの実を付けますが、食べられないブドウです。

2008/ 7/ 9付 「つるに咲く花 2」 テイカカズラ、アオツヅラフジ、ノブドウ

左は、宮沢賢治の小説「風の又三郎」にも山の子どものおやつとして出てきた
エビヅル。小さなヤマブドウで、酸っぱいけれど食べられるブドウが実ります。

2010/ 8/17付 「クマヤナギとエビヅル」 花と若い実
2010/10/20付 「河原に生きる花 2」 エビヅルの実と黄葉
2005/ 9/15付 「エビヅルの実」

最近、身の回りでは数が減っていて、なかなか実まで見られないのが哀しいです。



つる性じゃないのに、つる性植物と競うように茎を伸ばしているのは
カキドオシ。

11_0524_kakidousi.jpg

春のお花の頃とはまるで違う、垣根も通り越しちゃうほど地を這う草です。


春のお花をご紹介しましたアケビもタチシオデも、これからは勢力拡大のため
奮闘する予定です。

11_0524_t_siode_akebi.jpg

また来年のお花に会いたいので、頑張れ〜!と声援を送っておきます

2007/ 4/10付 「北向き斜面の花」 カキドオシ
2007/ 4/27付 「アケビなど」
2008/ 5/15付 「タチシオデの花」



つるの先を銀色に光らせて目立っているのはアオツヅラフジ。

11_0524_aotudura_f.jpg

葉っぱに変化が多いつる草ですので、これが一番の見分けポイント。

2009/ 7/14付 「アオツヅラフジの葉」
2005/ 9/20付 「アオツヅラフジ」 基本情報

青い実見るのが楽しみなんです。今年もバッチリはびこってください。



草むらで、今花盛りなのは…地味だけど…ツルウメモドキかな。

11_0524_turu_ume_m.jpg

花が終わっちゃうと見向きもしないから長く気づかなかったけれど、今頃の
梅の枝って、ツルウメモドキにつるの先にほんとに良く似ているんですよ。
名前付けた人、よく見てるなあ…って感心しちゃいました。

2008/ 5/18付 「ツルウメモドキ」 花

これはたぶんおばなですが、めばなだったら秋には可愛い赤い実になります。
花材にするので、お花屋さんでも売ってたりしますよ。

2007/11/19付 「つるに実る実」 アオツヅラフジ、ノブドウ、ツルウメモドキ、




ずいぶんたくさん並べたようですが、今回は木の仲間中心です。

厳密に木の仲間なのか、草の仲間なのか…ちょっと解らないものも含まれていますが、

樹木の図鑑には
キヅタ、テイカカズラ、スイカズラ、センニンソウ、ボタンヅル、コボタンヅル、
ノブドウ、エビヅル、アケビ、アオツヅラフジ、ツルウメモドキ…が載っていて、

野草の図鑑には
クズ、ヤブガラシ、カキドオシ、タチシオデが載っていました。


この他にまだまだ、草の仲間がつるを伸ばしてくる予定です。

11_0524_turukusa.jpg

つる草で埋まる斜面を眺めて、う〜ん、良い景色だなあ…と思うのは私だけ(^^A)
かもしれませんが、つる草の伸びる勢いを見ているとパワーを分けてもらえそうじゃ
ありませんか?
省エネ、節電 ♪ 今年の夏の暑さに負けないよう、せいぜい私も頑張ります。p(^へ^)
わがやのつる性植物さん、グリーンカーテンよろしくお願いします。






ブログ内関連ページ:

2011/ 2/25付 「冬のつる性植物」 スイカズラ、アオツヅラフジ、センニンソウ、アケビ、テイカカズラ、フユヅタ
2008/ 5/11付 「小さいつる草 1」 アオツヅラフジ、センニンソウ、ナツヅタ、アオツヅラフジ、テイカカズラ、スイカズラ
2008/ 5/12付 「小さいつる草 2」 クズ、ボタンヅル、エビヅル、ノブドウ、ツルウメモドキ、

2009/11/15付 「赤いツタの葉」
2007/ 6/ 1付 「テイカカズラの花」
2008/ 9/ 8付 「隣町の公園へ その3」 クズの花
2006/ 9/10付 「センニンソウ」 
2005/ 8/24付 「ボタンヅルとセンニンソウ」
2008/ 8/30付 「ボタンヅルとガガイモ」
2009/ 8/ 9付 「コボタンヅル」
2008/ 7/ 9付 「つるに咲く花 2」 テイカカズラ、アオツヅラフジ、ノブドウ
2008/ 7/26付 「つるに咲く花 4」 ヤブガラシ
2010/ 8/17付 「クマヤナギとエビヅル」 若い実
2010/10/20付 「河原に生きる花 2」 エビヅルの実と黄葉
2005/ 9/15付 「エビヅルの実」
2007/ 4/10付 「北向き斜面の花」 カキドオシ
2007/ 4/27付 「アケビなど」
2008/ 5/15付 「タチシオデの花」
2009/ 7/14付 「アオツヅラフジの葉」
2005/ 9/20付 「アオツヅラフジ」 基本情報
2008/ 5/18付 「ツルウメモドキ」 花
2007/11/19付 「つるに実る実」 アオツヅラフジ、ノブドウ、ツルウメモドキ、



posted by はもよう at 18:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 木の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はもようさん、こんばんは。
ツル性植物、こんなにたくさんあるのですね。
でも、見た事がないのはおそらくエビヅルだけかも。
それほど身近な植物ということなのでしょう。
こちらもこれからまた草刈がはじまりますが、
いろんな影響を受けて、
昨年ほどは徹底的にされないかもしれません。
ボタンヅル、なんとかお花にまでたどりつけるといいですね!
Posted by ブリ at 2011年05月27日 22:41
ブリさん、こんにちは。
はい、こんなにある上に、まだあります。(^v^A)

あら、エビヅルはないですか?へえ、意外〜。

ボタンヅルねえ、お花まで見たいんですけれど…、
今年の草刈り隊の活動計画はどうなって居るんでしょうねぇ。

こっそりスケジュール表を見てみたいものです。(^m^)
Posted by はもよう at 2011年05月28日 18:17
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