2011年05月03日

関東タンポポ

雲が多めのお天気でしたが、夕方からにわか雨になりました。花粉を
落としたら、次は黄砂でまた黄色くなった車も、ちょっとは綺麗になる
でしょうか。

ところで、ゴールデンウイークに出掛けてみて、ふと、足元の花に目が
いったりとか…なさいませんでしたか?
知ってるようで知らない身近な花、今日は関東タンポポについてご紹介
してみます。

11_0503_kanto_t1.jpg

自然が残っているような所に多い関東タンポポ。西洋タンポポに駆逐され
ちゃいそうだなんて言われましたけれど、うちの近所には結構、咲いてい
ますよ。←田舎なんでしょ。







以前、野草好きな方が、関東タンポポと言われて見に行くとたいていは
違う花(^^;)…とぼやいているのを読んだことがあります。

都市化が進むとどうしても西洋タンポポばかりがはびこって、在来種の
タンポポが少なくなるものですから、野草好きを知り合いに持つと、
ついつい、関東タンポポが咲いていたよと教えたくなるものらしいんです
けれど、春に咲く黄色い花ってとっても多いんですよね。
喜び勇んで見に行くと違う花なんて事、結構多いみたいです。

2009/ 5/ 3付 「黄色い花1」
2009/ 5/ 4付 「黄色い花2」
2009/ 5/19付 「黄色い花3」



一部の人たちにとっては、なかなか会えない幻の花、関東タンポポ。
関東タンポポの特徴をちゃんと押さえてないと黄色い花を見るたびに、
あれ?そうな?違うかな?ってなっちゃいますよね。

しかも最近、在来種と外来種の交雑が進んで、いろんな中間種も見られる
らしくて、一口にタンポポとも言えないややこしいことになっちゃって
いるらしいです。



まずは ↓ 大株。
基本情報として関東タンポポは他の草がたくさん生えているところに
生存競争にちゃんと勝って 育ちます。

11_0503_kanto_t2.jpg

草むらの関東タンポポは、力強く元気よく咲きます。勢い余って花びらが
乱れ髪っぽくなっちゃうこともあります。
関東タンポポを見慣れてくると、西洋タンポポって、なんて綺麗の整然と咲く
んだろうと思いますのもの。ワイルドな関東タンポポです。



因みに、西洋タンポポは関東タンポポの居場所を奪っているのではありません。
西洋タンポポは生存競争にはあまり強くなくて、他の草がいっぱい生えている
ところを苦手にしているくらいです。
西洋タンポポが好きなのは"他の草が生えない場所"。
西洋タンポポが増えるのは"他の草が生えない場所"を人間が増やしちゃったから
ですよ。



西洋タンポポはガク(萼)が反り返って、在来種のタンポポは反り返っていない
というのが、一番有名な見分けポイントでしょうか。

11_0503_kanto_t3.jpg


ひとつひとつのお花をめくっても良いですが、写真に撮る方はつぼみに注目
するといいかもしれません。


在来種のタンポポにも、関東の他に関西、東海、信濃、蝦夷など、地域によって
いろんな在来種が存在します。
人も物もこんなに流通の激しい現代では、関東で咲いていたからって、必ず
関東タンポポだとは限りません。


関東タンポポだけの特徴は、ガク(萼)…本当は総苞(そうぼう)っていうんですが、
総苞片の外側と内側の両方のはじに突起が付いていることです。

11_0503_kanto_t4.jpg

つぼみの時にこんな風に2箇所、角が立っているように見えるのが関東タンポポ
です。


お花が咲いているときには横顔で…

11_0503_kanto_t5.jpg

ほら、ここと…ここの2箇所です。

これが、総苞(そうぼう)が反り返っていないと言うだけではなくて、
関東タンポポだけの特徴、見分けポイントです。

東海タンポポ(別名広葉タンポポ)になるとこの突起が、何かの武器ですか?って
聞きたくなるくらい発達します。

関東タンポポの場合は有ったり目立たなかったり微妙ですが、だからこそ、
はっきり特徴が出ているお花に会えるとテンションが上がります。



でもね、そう思ってあちこちの花をめくってみると、最近とみに、特徴が
はっきりしないタンポポが目立ってきたんですよ。

たとえばこちらの株。反り返ってないですよね。

11_0503_tanpopo_a1.jpg

お花を拡大してみると…

11_0503_tanpopo_a2.jpg

端っこの突起がありません。
コロンと丸い横顔は蝦夷タンポポのシルエットを感じさせますが、似ていると
言うほどではありません。


それからこちらの葉っぱのギザギザの少なめな株。
西洋タンポポに見られがちな、派手はえり飾りみたいなガク(萼)は見えません
よね。

11_0503_tanpopo_b1.jpg

はい、こちらにも突起は無しです。

11_0503_tanpopo_b2.jpg

すんなり細めの横顔は、関西タンポポっぽいんでしょうか。


関西タンポポの一番大きい特徴は総苞(そうぼう)が細いこと。
二番目はお花が直径3cm程度と小さめなこと。
もうひとつは総苞片の外側が極端に短くて、内側がかなり長いこと。
そう思って見てみると…う〜ん、違うかなあ…(''?)

そう言えば、総苞片の端に突起が無くて、緩やかに立っている風情が
信濃タンポポにも似ています。
信濃タンポポは関東タンポポの亜種と言われていて、お花が大きくなる種類
なんですが、これは貧弱な株でした。

特徴のはっきりしない関東タンポポ? それとも関西?
はたまた、栄養不足の信濃タンポポ? さて、なんでしょう?



以前特集したときにも、そうでしたが、結論は出せないんですよね。
素人には難しいんですよ。

2007/ 4/21付 「タンポポのガク(萼)1」
2007/ 4/22付 「タンポポのガク(萼)2」


在来種同志で交雑しているのか、もともと交雑して分かれたと考えられている
から、多少先祖返りしたのか?それともどこかから車のタイヤにでもくっついて、
よその土地のタネが芽吹くのか。



遠く九州でしか見られないかと思っていた、白花タンポポが最近身近で殖えてますし、
遠くからやって来ても不思議はないような気もします。

11_0503_sirobana_t.jpg

余談ですが、白花タンポポの総苞片もなかなかユニークですよ。

2008/ 4/13付 「白花タンポポ」



結論は出ないけれど、面白いと思いません? 現代タンポポ事情。
見慣れた黄色いお花を 横から見たら、また違う興味がわいちゃうんです。
ね、不思議でしょう? (^m^) くすっ




いろいろ解るとまた、観察が楽しくなりますよ。
この↓ページなど、オススメです。

「タンポポ調査・西日本2010」
http://www.nature.or.jp/Tampopo2010/Tampopo-index.html

「タンポポ調査近畿2005」
http://www.nature.or.jp/shoko/Tampopo/Kinki_2005/


「タンポポの観察」
http://www.geocities.jp/tampopo7007/index.html








ブログ内関連ページ:

2007/ 4/21付 「タンポポのガク(萼)1」
2007/ 4/22付 「タンポポのガク(萼)2」
2008/ 4/13付 「白花タンポポ」

2009/ 5/ 3付 「黄色い花1」
2009/ 5/ 4付 「黄色い花2」
2009/ 5/19付 「黄色い花3」






posted by はもよう at 18:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 道ばたの草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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