小学生達は、外で遊べてよかったですね。
受験生は、ちょっとイヤだろうけど頑張って お勉強しています。

さて、木に咲く白い花の季節、今、盛りなのはナツツバキですね。
我が家のそばでもたくさん咲いています。
さわやかな白い花が、梅雨の鬱陶しさを打ち消してくれるようで、
毎年、楽しみにしている花のひとつです。
ナツツバキ(夏椿)は、ツバキ科の落葉高木。
宮城・新潟以西の本州と、四国、九州、朝鮮半島の山地に自生しますが、
庭木や公園樹としてよく植栽される、街でも身近な木です。
樹形がやさしくあまり乱れないことと、
芽吹きから、花、実、紅葉まで、季節ごとに表情が変わることが人気のゆえんでしょうか。
ハナミズキ、ヤマボウシと並んで、この、ナツツバキはよく植えられているようです。
ツバキの様とは言っても、花の造りはもう少し繊細で凝っています。
つぼみはまん丸で 花びらを覆うガク(萼)には絹のような光沢があります。
花が開けば、その花びらには、縁に細かいひだがきざまれています。

花びらの端はギザギザになっています(鋸歯がある)ので、なお一層華やかです。
おしべは ツバキの仲間にしては 根元まで深く細かく分かれた形。
中央にめしべがあります。
とっても綺麗な花ですが、一日の命で、次々に開いて、次々に散ってしまいます。
散り方はまさに椿と同じで、花の形そのままにぽとりと落ちてしまいますので、
木の下は今、散った花の花盛りになっています。
咲き始めは目の届かないような木の高いところから咲くのですが、
すぐに落ちてきますので、見えずとも、咲いたことはわかります。
ひとつ目を見たのはもう半月以上前のことでしたが、
ここに来てようやく 手の届く範囲で咲くようになりました。

花の落ちたあとは すぐにふくらんで、実の用意を始めます。
つぼみは白くてまん丸でしたが、
若い実にはめしべのなごりが付いているのですぐわかりますね。
実は、木質のさく果で 先が尖っています。実ると5つに割れてタネをこぼします。
秋に実って、長く枝に残っています。いずれまた、ご紹介しますね。
たくさんあるので何度も写真に撮っていると、こんなことにも気づきました。

花びらの一枚に、ほんのり、色が付いているんです。
ワンポイントは大変に薄い色で、容易には気づかれない事が多いのですが、
今まで見てきたほとんどの花についていました。
写真の花は色が強く出た まれな例です。
ポイントの色には、緑とオレンジの2種類がありました。
この記事の写真、1枚目の花と2枚目の花のワンポイントは
わからないでしょうけれど、緑でした。
色は、株によって違うのかなと思っていましたが、
今日、ひとつの木に、緑とオレンジが同居しているのを見てしまったので、
しかも、それがものすごく薄い色で、本当にそうなのかよく見えなかったりとか…
まだまだ観察が必要なようなのですが、
一度気づいてしまうと、ずっと 気になるものです。
今では、ナツツバキを見ると
「緑派かな?オレンジ派かな?」と確認しないではいられなくなりました。
そっくりさんにヒメシャラがあります。ナツツバキの別名「シャラノキ(沙羅の木)」にたいして、
花も葉も、樹高も小降りなので ヒメシャラ(姫沙羅)。
箱根以西の本州と、四国、九州の山地に自生していたそうですが、
これもやはり、公園や庭によく植えられています。

写真じゃ大きさの違いはわかりませんので、散った花を比べてみましょう。

ひとつだけ大きいのがナツツバキ。直径は5〜7cm程度、
6つも拾っちゃったヒメシャラは、直径2cmほど。可愛いでしょ。
後は、咲いてるときに花びらとガク(萼)の下に 2枚のおまけの葉っぱ(苞葉)が
ちょっと長めに付いているのも 見分けのポイントになるそうです。
ついでに樹皮も比べっこ。

薄皮がまだらにはがれて、綺麗な模様になるのもチャームポイント。
模様はナツツバキの方が大きく出て、ヒメシャラの方は はっきりしませんね。
このほかにも、花の時期、紅葉の時期も、ヒメシャラの方が若干 早めなど、
似ているようで違うところがいくつかあります。
図鑑を見ると、このほかにも、ヒコサンヒメシャラ(英彦山姫沙羅)とか、
トウゴクヒメシャラ(東国姫沙羅)という木もあるそうです。
全部見分けられるようになれば 立派なものですが…どうでしょうね。(^^;)