晴れというめまぐるしいお天気の一日でした。いやあ、幻みたいな雪だったなあ。
そして嘘のような晴天に暖かい日差し。頑固な冬型が崩れて春の兆しを感じました。
さて、今日も相変わらず"シリーズ常緑樹"をお届けします。今日は垣根に利用される
お仲間をいくつか。

まずはちっちゃくて丸い葉っぱが愛らしいイヌツゲです。
刈り込みに強くて、枝が密に生えるところが良いんでしょうねえ。結構いろんな
ところで生け垣や玄関前のアクセントなんかに植えられています。
短い柄の付いた黒っぽい実を付けると、更に可愛いですよ。

名前に「ツゲ」とつきますが、くし(櫛)などによく使われる「ツゲ(柘植)」とは
科が違う他人のそら似関係です。イヌツゲは赤い実の仲間が多いモチノキ科です。
葉っぱが似ているんですよね。でも、同じように最近よく植栽されているこちら。

ボックスウッドはツゲ科の植物。別名は西洋ツゲ。
ちっちゃくって丸っこい葉っぱはそっくりなんですが、この木には黒い実は
付かないんですよ。
かつてこの木を材として、小箱を作ったから「box wood」つまり、箱の木って
呼ばれるんですって。
それから…、いつもおさんぽしている公園にもあって生け垣に利用されることが
多いのはカナメモチ、別名アカメモチかな。

これから春になって、どこもかしこも新緑のグリーンに輝いているときに、妙に
赤い生け垣があったらこの木かもしれませんよ。今はまだ、芽は固くて赤いかどうか
よく解りませんけど、新芽が赤いから別名はアカメモチです。
固い材を利用して扇の要(かなめ)を作ったからカナメモチ。
あ、でも、「モチ」と名が付いていますがバラ科です。お花を見ると、同じバラ科の
サンザシやカマツカなどに似ていますよ。
2010/ 5/15付 「垣根のお花(カナメモチ)」 カナメモチ、コデマリ
それからこちらはスイカズラ科ガマズミ属のサンゴジュ。猛烈に羽虫に食われちゃう
葉っぱだけれど、今はまだ、綺麗なまま。

常緑樹としては少数派の、葉っぱが向き合ってつく形(対生)。

初夏に白い小花をたくさん咲かせて、秋にはそれが三角の房になって枝先に下がり、
その実が赤いさんご(珊瑚)の細工物のようだから、付いた名前がサンゴジュ。
学校の 北向きの垣根がこの木って言うところを結構たくさん目撃しました。
苗が安いのかなあ?←失礼ですよ
それからネズミモチ。

初夏に香りの良い白い花を咲かせ、秋にはそれが黒っぽく実ります。
この実が、ねずみのフンによく似ているからネズミモチ。それじゃ、イメージが悪いからと
「玉つばき」と言う別名も用意したらしいんですけれど定着しないみたいですねえ。

こちらも、「モチ」とついていますがモチノキ科ではなく、モクセイ科イボタノキ属。
そして、この実が、枝が折れちゃうんじゃないの?っていうくらいたくさん付くのが
中国原産のトウネズミモチ。

木が大きくなるよとか、お花の咲く時期がこっちの方がひと月は後だよって言われても、
この季節では確認できません。
でも大丈夫。いつでも使える見分けポイントは葉っぱを光に透かしたら…

葉脈が透けて見える方がトウネズミモチ。
お花も実も、発芽率も育ち方も、ちょっと強力すぎて「侵略的外来樹木」として厄介者の
扱いを受けています。「トウ」がつく方は、お庭や生け垣には植えないでくださいね。
寒いこの季節でも緑の葉っぱをつけている木って多いんですね。
今度はお花を楽しむ木を中心にご紹介してみようかな。
ブロ部内関連ページ:
イヌツゲ
2007/11/21付 「イヌツゲ」
2008/ 6/10付 「イヌツゲの花、モチノキの花」
ボックスウッド
2010/ 2/ 4付 「立春の朝」 ボックスウッド
カナメモチ
2010/ 5/15付 「垣根のお花(カナメモチ)」 カナメモチ、コデマリ
サンゴジュ
2010/ 6/28付 「常緑樹に咲く白い花」 ネズミモチ、サンゴジュ、タイサンボク
2010/ 8/15付 「木の実準備中」 実
2007/ 6/20付 「サンゴジュ」 基本情報
ネズミモチ、トウネズミモチ
2009/ 6/ 2付 「常緑樹の白い花」 ネズミモチ、トウネズミモチ、プリベット、イヌツゲ、スダジイ
2010/ 7/ 3付 「リョウブ 開花」 モッコク、トウネズミモチ、
サンゴジュとトウネズミモチは解りやすくていいですよね。
ツゲの木はないけれど、ボックスウッドの植え込みは
うちの近所にたくさん有るのでなじんでいます。
可愛い葉っぱの木ですよ。(^v^*)
ツゲの木、小鳥が良く持ってきますが、イヌツゲのようです。ホンツゲが見てみたいと・・・。
はい、私の周りもイヌツゲとボックスウッドしかないです。
ホンツゲ、見てみたいですねえ。(^^*)