2011年01月12日

万葉の庭 1

今日は昨日よりは少し過ごしやすかったです。おさんぽにも張り切って出掛けました。
何だか気分がのって、普段は一周のところ、三周も回っちゃいました。夕方からは
また、風が出て寒くなるそうです。ま、冬は寒いものですよね。寒くないと困ります。
寒いと美味しくなるものも沢山あるし…(^〜、^)←結局そこ。

さて、記事の方は昨日の続き。大きな街の大きな公園の片隅には教育のために万葉集に
登場する草木を集めた一画があります。

11_0112_sendan1.jpg

今回は、ちょこっと格調高く 万葉集の和歌と共に植物を見ていきましょう。
まずは「楝(あふち)」。






楝(あふち)は、センダン科センダン属の落葉高木、センダン(栴檀)の古名です。
5〜6月頃に薄紫色の花を咲かせ、秋に実をつけます。
青空に黄色い実が映えますね。繭玉か、花火みたいです。



「玉に貫く楝を家に植ゑたらば山霍公鳥離れず来むかも」
                     大伴書持(おおとものふみもち)

たまにぬく あふちをいえに うえたらば やまほととぎす かれずこむかも

楝(あふち)を家に植えたなら、ヤマホトトギスはいつもやってくるでしょうか。

「玉に貫く」とは髪飾りなどにすることだそうです。
楝(あふち)の実はそろばんの珠や数珠に利用されたそうですから、その辺から
こんな枕詞になっているのでしょうか?




11_0112_sendan2.jpg

枝の先に葉の落ちた後(葉痕)が並んでいるのが見えました。お猿さんのお顔にも見える
ユーモラスな葉痕です。

この実の中身に関する詳細は過去記事をどうぞ。なかなか意外なものが入っていますよ。

2006/ 2/24付 「センダンの冬芽と葉痕」




大きなセンダンです。見上げると枝と残った実が素敵な模様になってました。

11_0112_sendan3.jpg

隣の木は何だか、はっきりは解りません。でも、センダンの実を写した時に、隣の木の
冬芽が写り込みました。

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ハンノキ科の芽に似ているなって言うのが第一印象だったんですが、

11_0112_hannokika1.jpg

もう少し探して、球果の名残も見つけました。ハンノキ科のヤシャブシに似てないかな?

11_0112_hannokika2.jpg

検索したんですけれど決め手を欠きました。やっぱり冬枯れの時に判断するのは難しい
みたいです。


ところで、この木のそばにあった札には「あづさ(梓)」と書いてありました。
梓…ミズメザクラの古名です。ミズメザクラなんでしょうか? こちらも検索したんです
けれど、情報不足でよく解りません。また、葉っぱの茂っているときにでも、調べに
行こうと思います。


ちなみに「あづさ(梓)」の出てくる和歌には、あの有名な

梓弓 真弓槻弓年を経て 我がせしがごと うるはしみせよ

誰が夫でもよい。その人と長い年月連れ添って、わたしがあなたをいとしんだように、
新しい夫と仲よくしなさい……がありますが、

これは「伊勢物語」に出てくるのだそうです。(wikiで調べました。(^^A))


マユミもあったんですけどね、撮って来なかったです(^^;)。



こちらはヤマハゼ(山櫨)。ウルシ科の落葉小高木で、真っ赤な紅葉がみごとな木です。
万葉集には「櫨(はじ)」として登場します。「あづさ(梓)」と同様に弓の材料として
親しまれていたようです。

11_0112_y_haze.jpg

今は、自慢の紅葉も終わって、他のお仲間とそっくりな実が下がっています。



それから、あんまりなじみのない このつる性植物はジャケツイバラ(蛇結茨)。
猛烈にとげとげしいつるですが、これでもマメ科なので、ぷっくりふくれた豆のさやが
開いて一種異様な姿をさらしています。

11_0112_jaketuibara1.jpg

万葉集に出てくるジャケツイバラは「菎莢(ざふけふ、ぞうきょう)」及び、
「かわらふじ」のことだと考えられています。
ただし、トゲまみれの落葉高木、↓ サイカチのことと言う説もあるそうです。

2009/ 4/17付 「サイカチのトゲ」


「菎莢に 延ひおほとれる 屎葛 絶ゆることなく 宮仕へせむ」

ぞうきょうに はいおおとれる くそかづら たゆることなく みやづかえせん

カワラフジの木にいたずらに這いまつわるクソカズラ。その蔓さながらに 
私は いつまでも宮仕えしたいものです。

                      高宮王(たかみやのおほきみ)


ちなみに「くそかづら」はこのブログではサオトメバナと呼んでいる ↓ ヘクソカズラの
ことです。

2007/ 9/ 9付 「石垣を這うつる性植物」




11_0112_jaketuibara2.jpg

このトゲだらけのつるを見て、もう一度この和歌を味わうと…ああ、なんて切ない。(T^T)


ちなみに、ジャケツイバラについては、いつも勝手ににお世話になっている石川の
ミズアオイ先生の記事が素晴らしいので
良かったら、青々と葉っぱを茂らせている姿や黄色いお花を見てあげてください。

「石川の植物」内 「ジャケツイバラ」のページ  こちら 



万葉のお庭シリーズ、幸か不幸か まだ続きそうです。良かったらお付き合いください。



万葉集と和歌については、現地に庭に展示してある立て札、web検索結果など、いろいろな
ものを参考にして、勝手に構成しています。
なにぶん素人のすることですので、間違いもあるかと思います。お気づきの際はご指摘
頂けたら嬉しいです。それから、あんまりあてになさらないように。(^^;)



参考サイト:

「楽しい万葉集:万葉集の入門サイトです」
「万葉集遊楽」「万葉集その二百九十三(とかく人の世は)」







ブログ内関連ページ:

2010/12/12付 「秋惜しみさんぽ」
2006/ 2/24付 「センダンの冬芽と葉痕」





参考サイト:

「楽しい万葉集:万葉集の入門サイトです」
「万葉集遊楽」「万葉集その二百九十三(とかく人の世は)」





posted by はもよう at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 木の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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