2006年03月29日

タチツボとアオイ

春になると つくしんぼが出て スミレが咲いて、ちょうちょが飛んできて…
幼稚園の絵本の頃から、普通の春の景色に憧れ続けてきました。
私が育ったのは東京の下町。、
空き地はあっても、名前に「アレチ(荒れ地)」とつくような
子供心にも可愛くない草しか見たことがありませんでした。

06_0329_tukusi.jpg

土手でつくしんぼつみなんて、想像上の遊びでした。
郊外に移り住んで嬉しいのは、つくしに会えること。
そして、スミレに会えること。

スミレも見分けが難しく、ホントにこの名前でいいのかなと
自分を疑いながらのアップになりますが、
とりあえず、この春見つけたスミレの花を2種類、比較しながらご紹介します。



まずは一番ありふれたタチツボスミレ。

06_0329_tatitubo01.jpg

個体数では 断然 多いはず。でも、図鑑を見ると
そっくりさんだらけで、だんだん自信が無くなります。
まずは全体の姿。

花の色は 薄めの紫。ちょっと青っぽい。
葉っぱはまぁるいハート型。先っぽがちょっととんがり。
雑木林の日向で出会いました。

次にお花のアップ。

06_0329_tatitubo02.jpg

真ん中にちょっとだけ覗く、白いところがめしべです。
実はね、典型的なタチツボスミレは、ここが真っ直ぐなのに、
この花は
ここ(めしべの先)がちょっと曲がっているので ハテナ?をひとつ付けておきます。
おしべはその周りにべったりくっついているオレンジの部分。
花の 筒状になっているところの内側が、もしゃもしゃしているスミレもあるので、
よ〜く 確かめて♪  うん、特に無し。



次に横顔。

06_0329_tatitubo03.jpg

優美ですね。ガクの 色も形も すんなりしてきれい♪
茎もガクも、あんまり毛深くないですね。
花の後ろに突き出した部分は、「きょ(距)」と呼ばれ、
蜜が入っているんですよ。
きょ(距)の形も大事なポイント。この花はすんなり細め。


06_0329_tatitubo03.jpg

次は葉の形と質。
可愛くて完璧なハート型。先もきっちり尖ってます。
ツヤは無し、特別に毛深くもなし。
周囲のギザギザ(鋸歯)は 鈍い…っと。φ(._.)



06_0329_tatitubo05.jpg

最後のこれが、忘れがちなんですけれど、
たくよう(托葉)とよばれる 葉の付け根についた
葉っぱのおまけ…の様なもの。
タチツボスミレは、ここに
「クシの歯状に深く裂ける」托葉を持っているところが
大事な特徴のひとつなんですよ。


というようなことから、ハテナ?はひとつ付いたけれど、
どうやらこのお花はタチツボスミレでいいようです。



カタクリを見に行って、見慣れないスミレを見つけちゃいました。
前のポイントを思い出して、
撮影〜♪

まずは全体図。

06_0329_aoi01.jpg

白っぽい花、まん丸の葉っぱ。
熱心に写真を撮っていたら通りがかった方に「なんて言うスミレですか?」って
聞かれました。「これから調べます。」ってお応えしておきました。
さあ、頑張ってチェックしていきましょう。


06_0329_aoi02.jpg

タチツボスミレとはずいぶん表情が違いますが、花びらの開き加減は
株や 開いてからの時間によって違うので、名前調べのあてに
なるようなならないような…。
とりあえず、両側の花びら(側弁)があまり開かないタイプ。

ちっちゃいから、かがんで花の中をのぞき込むのが大変なんだけれど、
出来るだけ、しべの様子や花の内側に毛があるかどうかを調べておきます。
この花も、さっきのタチツボスミレと同じように、めしべの先が曲がっています。


06_0329_aoi03.jpg

次は横顔。を!きょ(距)のそり返りっぷりがすごい!
ガク(萼)は短め、きょ(距)は太めでデコボコ。
クキ(茎)にはまばらに毛があります。
タチツボスミレと比べてみると、互いの個性が際立ちますね。


06_0329_aoi04.jpg

次に葉っぱ。
葉っぱは丸いハート型、尖りもほとんど無いような 丸っこい葉っぱ。
この写真ではよく解りませんが、短い毛がいっぱい生えています。
葉のふちのギザギザ(鋸歯)はあるような無いような…鈍くて浅い。


06_0329_aoi05.jpg

これが葉の付け根の様子。すごく毛深いです。
で、ものすごく小さくて見にくいのですが、
ごく細長い(広線形の)托葉があり、
托葉の両脇から細い毛のようなもの(腺毛)が見えます。



うん、図鑑通りです。
白っぽい花、丸っこい葉っぱ。めしべの先が曲がるところ。
反り返る 太めでデコボコの多い きょ(距)。
毛深い茎、細長い托葉。

これは「アオイスミレ」っぽいです。

図鑑によれば 花後に、ものすごく特徴的な物が見られるそうです。
それは「実」。
3つに割れて種を飛ばす スミレの仲間の実は良く見ますが、
このアオイスミレの実は、丸くて、種をはじき飛ばさないんですって。
実を付けた後、
茎が曲がっているので、地面に転がっているように見える…そうです。
実まで確かめたら、”っぽい”の部分を削除できますね。

この調子で、他のスミレも見分けられたらいいんだけど♪





〜〜〜〜〜2008/ 4/ 1追記〜〜〜〜〜


後日 撮ってきた実の様子を追加しておきます。
撮影したのは記事を書いたのと同じ2006年です。

06_0329_aoi07_510.jpg






posted by はもよう at 00:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 道ばたの草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はもようさん
 今日もスミレの記事に引き込まれて記事と画像を拝見しましたょ♪
 凄い観察眼〜良く分る確認作業です…!
 そうそうスミレの同定に関しては皆さん苦労されていますよね。
 唯スミレの花だけを写すんじゃなくて葉の裏の色や距や托葉まで
 しっかり見届けなさいって…野草の先輩に言われています。
 タネの飛ばし方まで観察出来る環境は素晴らしいですよ〜♪
 はもようさんに 記事の続きを期待します♪
Posted by かえで☆ at 2006年03月29日 13:27
こんばんは。
スミレの解説、細かいところまで見なければ鑑定が出来ないようで・・・。
老眼で見えませんし、あきらめることにしました。
自分で分からないものは、はもようさんにお聞きすることとしましょう・・・(笑い)。
名前の載せない花がありましたら、ご教授を・・・よくありますが(笑い)。
Posted by nakamura at 2006年03月29日 23:12
かえで☆さん、こんにちは。
もう、何枚、名前の解らないスミレを撮ったことでしょう…。
たくさん反省した後の、解決策のひとつがこれですわ。

名前なんか解らなくても 美しい写真が撮れるならそれでもいいんだけれど、
私みたいな中途半端な腕では…(^^;)
名前がわかってなんぼかな〜?なんて思うにいたりました。

ちょっと前なら、全てスケッチしなければならないところを
カシャリ☆で済むわけですから、ちゃんと意識して撮る事にしました。

種の飛ばし方、夏に大きくなる葉の様子…いろいろ撮れるといいんですけど…。
頑張れ自分!

コメントありがとうございました。
Posted by はもよう at 2006年03月30日 11:58
nakamuraさん、こんにちは。

そうそう、老眼で見づらいところはマクロで撮って、パソで拡大ですわ。
老いって目から来るのね。(−−、)しくしく…
でも、歳に負けずに頑張ります。

名前の解らない花…載せるとちゃんと教えて下さる方がいらっしゃるじゃないですか。
私の出る幕じゃないですよ♪

私も一緒に勉強させていただいてますので、今後ともよろしくお願いしますね〜。(^^)
Posted by はもよう at 2006年03月30日 12:03
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。