2010年05月27日

のはらひめ

今日はお天気が不安定で雲の動きが大きくて、空を眺めるのが楽しい一日でした。ちょこっと
ドライブも出来て、助手席から広い空をしっかり見てきました。

その昔、友達が亡くなって、小学校に上がったばかりのお嬢さんに何か贈り物をと考えた
ときに出会った絵本のタイトルが「のはらひめ」でした。
お姫様教育を受け、どんなお姫様にもなれますといわれて主人公が選ぶのは、野原で自由に
遊ぶ のはらひめ。王子様をあてにしない新しいタイプのお姫様です。格好いいなぁ。
最大の不幸に見舞われた小さな女の子にエールを送りたくて、その本を贈ったんですけれど…。

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今日取り上げるのは、みんな花だんからの逃げ出し組。じっとしていればお姫様のように大切に
されただろうに、野原へ飛び出して来ちゃったのはらひめ達をご紹介します。







絵本ナビ 内 絵本の紹介ページ
「のはらひめ おひめさま城のひみつ」作・絵:なかがわ ちひろ


隣町の公園、大きな木の根元には 階段と小道がいくつも走っています。長く続くもの、とぎれ
てしまうもの、いろいろです。小道を飾るのは黄色いブタナ。こちらはヨーロッパの畑の雑草。
群生していると綺麗ですけれどね。



小道を進んでいくとかたわらに、野草とは思えない色合いのお花が混ざります。

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はい、もとは野草ではありません。江戸時代に観賞用としてやって来たムシトリナデシコです。
ナデシコ科マンテマ属の一年草。ふるさとはヨーロッパ。

窮屈な暮らしが性に合わなかったのか、ここでこうして野良暮らし。
ブタナさんとも仲良しです。

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ムシトリナデシコとは言っても食虫植物ではなくて、茎の一部がべたべたしていて、蜜をなめに
来たアリさん等の虫を足止めしちゃうからだそうです。

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お花はこんなに綺麗ですから、もちろん今でも花だんで育てている方、大勢いらっしゃいますよ。



野草暮らしも長くなり、今ではすっかり日本の風景にとけ込んじゃったハルジオン(春紫苑)。
北アメリカ原産、キク科ムカシヨモギ属の多年草で、日本にやってきたのは大正時代。

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こちらだって、もとはハイカラな園芸用植物。花だんに植えられて 綺麗だねって言われて
いたはず…。手元の本によれば最初の名前は「ピンク・フリーベイン」だったそうです。

でも試しに検索してみたら、園芸種でしたと書いてある記事は見つかりませんでした。
有ったのは別名は「貧乏草」って言う記事くらい。
もう、観賞用に育てられていたなんてこと、忘れられちゃったのかなぁ。



こちらはアカバナユウゲショウ。アカバナ科マツヨイグサ属の多年草。
アメリカ大陸から観賞用として明治時代に渡来したそうです。

10_0527_a_yugesho1.jpg

色っぽい名前で咲いていますが、結構、朝からでも元気に咲いちゃう健康的なお花です。
マツヨイグサの仲間なんですが、何種類も見かけるようになりました、その全てが帰化植物。
南米がふるさとのお花です。…って、地球の裏側なんだなぁ。遠くからわざわざ。

10_0527_a_yugesho2.jpg

やっぱり、日本のお花には少ない色味ですよね。



こちらの大きくて淡い色の兄弟が(モモイロ)ヒルザキツキミソウ。

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こんな花です。
綺麗でしょ。お花もそこそこ大きいし、これ野原の雑草で咲いてたら、何も園芸店にわざわざ
出向いて、お金出してタネや苗 買ってこなくても良いよなぁなんて、思わないですかね?

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チャームポイントは後ろ姿。この、ストライプのガク(萼)が 可愛いんですよ。



あぁ、でもこれは違うかな。ヨーロッパから西アジア、北西アフリカあたりがふるさと。
明治の頃、牧草としてやってきたムラサキツメクサ。またはアカツメクサ。

10_0527_m_tumekusa1.jpg

うちの近所では、公園の芝生にも、道ばたの草地にも、どっさり群生しています。

最近では白い花も見かけるようになりました。

10_0527_m_tumekusa2.jpg

白い花を固定できれば園芸種、セッカツメクサ(雪華詰草)、白花アカツメクサになるそうです。
花だんへ…行きたいかな?



これはもう、やがて日本の普通の景色になっちゃうんだろうなぁ。快進撃、留まるところを
知らないナガミヒナゲシです。

10_0527_nagami_h.jpg

ケシ科ケシ属の、比較的、最近気づかれた帰化植物。ふるさとは地中海沿岸から中欧にかけて。

タネをこぼすこぼす、殖える殖える。細かいタネは良く風に散って、道路っぱたに綺麗な
オレンジの彩りを添えてくれています。その咲き方の堂々とした所なんか、勝手に生えている
雑草には見えない美しさです。

今、検索でwikiみたら、アルカリ性の土壌が好きで、コンクリートでアルカリ化した都会の土地が
性にあうんですって。そのうえに、役所の草刈りのタイミングが、ナガミヒナゲシに都合の良い
ようにずれているそうで、さらに増える一方なんですって。
花だんで育てる時には花がら摘みを徹底しないと、お庭がこの花だらけになっちゃいますよ。



ねぇ、野原に飛び出した のはらひめ達。綺麗でしょう?可憐でしょう?逞しいんですよぉ。
一生懸命世話しても花だんから消えちゃうお花が多いのに、外へ出てって、野の花たちと互角に
渡り合っちゃうんだからすごいですよねぇ。





posted by はもよう at 23:06| Comment(4) | TrackBack(0) | 道ばたの草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はもようが属するの?
Posted by BlogPetのコロン at 2010年05月28日 14:55
最近の外来種、ナガミヒナゲシ、ヒルザキツキミソウ、ブタナは、
舞岡公園内ではまだ姿を見ることがないです。
ただ、外縁部すぐそばまで蔓延地帯が広がってきています。
在来種保護のためのニッチ確保に、見つけ次第抜き取ることも必要かな、と思います。
Posted by ひろし at 2010年05月28日 22:30
ひろしさん、こんぱんは。
おぉ、ナガミヒナゲシやブタナが進入していないとは!
関係者各位の努力のたまものでしょうか。すばらしいことです。

まぁ、ここにあげた草たちは、そんなに繁殖力は強くない…かも
しれないし、他の草たちを押しのけても居ないかもしれませんが。

ハリヨと思って保護していたら、いつの間にか交雑して
別のさかなになっちゃっていたなんて事例が最近公表されたばかりですし、

遺伝子レベルまで対応するのは素人には無理ですが、
抜けるうちは抜き取るくらいの抵抗はしてもいいんじゃないですかねぇ。(^^)
Posted by はもよう at 2010年05月29日 00:12
先日ヒルザキツキミソウを記事にして、あれこれ調べていたら、藤沢の日大キャンパスで撮った写真にユウゲショウが写っていました。
これを撮影した時間は午後1時半〜2時頃だったはず。
昼間っから咲いていますね。
Posted by ディック at 2010年05月31日 19:47
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