家の仕事はちゃちゃっとやっつけて、またまた、隣町の公園まで行ってきました。
で、その時の見つけものは、またあとで記事にするとして、
3/3のおさんぽで撮ってきた写真の最後の記事をアップします。
今年の冬は、冬芽だの 枝振りだので ずいぶん楽しませてもらいました。
で、今度はどんぐりブラザースの冬芽と枝振りの観察などをしてみようと思います。
最初は コナラ。
とんがり屋根にうろこのような赤い瓦。ハイカラな洋風建築みたいです。

コレが枝先の芽です。
難しい言葉で言うと、
赤い芽鱗におおわれた芽で、頂芽の周りに側芽が集まって付く…っていう姿です。
HPでもご紹介したように、芽を吹くときのコナラは、
傘をたたんだ時の形に 葉を開くんですよ。
新緑の頃、すっかり開いた青葉を見に行くと、
枝先に 花が咲いたような形に葉を付けているのに気づきます。
その 枝先の表情の元が、ここにあるんですね。
狭いところから同じような葉が 一斉に出るから、
ぐるりと輪を描いて、傘のような、花のような形に葉が開くんです。
もう一つは、この枝の出方。

先日、ジグザグになる互生や ふたつずつ向き合う対生を見てきましたが、
こちらは、同じ所から 四方八方に枝を出しながら 立ち上がる…
いわば円錐型。

きれ〜いに揃っていたトウカエデよりは、おおざっぱですが、
塔を建てていくような枝の出方です。
さて、では どんぐりブラザースのもう一方、クヌギはどうでしょう。

まずは冬芽のアップ。
毛深いですねぇ。枝先のてっぺんでは 芽がふたつだけ並んでます。
をを!それに、4個目の 形の違うのは1年目どんぐりですよ。
去年のあきは不作でしたが、今年は豊作に恵まれそうですよ。

枝振りを見てみると、コナラの時と同じ作りの枝があります。
ちょうど隣りにソメイヨシノが並んでいたので、枝振りを比べてみましょう。
まずは真下から見上げてみた図。

全体的に細いのがソメイヨシノ、太いのがクヌギです。
画面、右下の方に、平面的に広がる桜の枝と、
立体的に立ち上がっていくクヌギの枝の 典型的な姿が写っています。
現物を見たときには、その様子がよく観察できて面白かったのですが、
…残念。この写真だと遠近感が出なくて、よく解りません。
同じ枝を、横から写してみましょう。

画面 左から上へ向かって 立ち上がっていくのはクヌギ。
右下の方から出てそのまま横に 平べったく伸びていくのはソメイヨシノです。
クヌギは長いおばなの穂をたらして、花粉を風で運んでもらわなければならない風媒花。
風が良く吹く 高いところへ、いち早く枝先をのばさなくてはなりません。
ソメイヨシノは虫媒花。蜜もろくに出さないけれど、花粉は虫たちが運んでくれます。
ことさら風に吹かれる事にこだわる必要はありません。
それよりも、ソメイヨシノはお日様が大好きな木。
葉っぱを全部 空に向けて広げて、お日様の光を 余すことなく受け止めたいタイプ。
横へ横へと広がっていくので、
古木になると、枝が地面に付いてしまう様な樹形になりがちです。
コナラも風媒花です。
そう思ってもう一度見直してみると、
なるほど木の枝って、必要に応じた形に伸びていくんだなぁ〜って感心します。
(もちろん、上に向かって伸びる桜の枝もありますけどね。)
はじめに形有りき…じゃなくて、必要に応じているうちにそれぞれの形になっていった。
当たり前のことなんだけれど、自分で確かめてみると、なるほどなぁ〜なんて、
改めて感心したりします。
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