PTAの会合のために出掛けてきました。なかなかお休みの取れない保護者のために、
いろんな会合を 一日にぎゅっと詰め込んであるので、朝から晩までかかっちゃいました。
土砂降りの中、夜道を家まで帰る途中、夏らしい匂いが鼻をかすめていきました。
草いきれや湿った土の匂いと同じ種類の夏にしか かげない匂い。木の葉の匂いだったのかな。
季節が移り変わったのを確かに捉えた瞬間でした。
さて、今日の記事は 地味めな雑草、ハハコグサ、チチコグサとオヤブジラミをご紹介します。

まずはハハコグサ。そんなに詳しくない人でも、名前くらいは覚えている有名な草。
春の七草には「おぎょう(御形)」と言う名で登場します。
全身を細かい毛に覆われているハハコグサ。ヨモギが使われるようになるまでは、
お餅に腰が出ることを期待して、つき込んだそうです。
春 まだ浅いうちから咲いてましたよね、ハハコグサ。で、今は綿毛になって
種まき作業中。

ハハコグサって、うっかりしちゃいますけれど、キク科の植物なんですよね。
あの、よく見かける地味なお花が、綿毛の付いた種になるって、知らない人も多いでしょうね。
昔の人はこの姿を見て、ほほけだつ草…ほうけぐさ…ハハコグサへと、名前が変わっていったと
いわれています。
母が有れば父もある…ということで、こちらがチチコグサ(父子草)。
キク科ハハコグサ属、山野の道ばたや荒れ地に生える多年草。

最近は外国から、聞いたこともないような名前の チチコグサのお仲間が多数来日していますが、
この草は、かなり前から図鑑に載っています。

似ていても、間違っちゃいやですよ。ちょっと光沢のある葉っぱは先まで細い形。
頭花は茎の先に丸く集まり、花序の下には被針形の苞葉が放射状につく。
…で。その頭花も、ほうけだっちゃうと…こんな感じ。

何だかのどかで いいっすねぇ。
もう一種類はオヤブジラミ。
オヤブジラミは、セリ科ヤブジラミ属。緑の体に白い小花の「ヤブジラミ」よりも
赤みが差すことの多い茎や葉っぱ、地味めな花付きが 見わけポイントです。

図鑑には出てませんが、我が家の近くで私が見た限りでは、オヤブジラミは春の花で、
ヤブジラミは夏の花という気がします。
緑一色のやぶに 赤いポイントの入った草…なかなか綺麗ですよね。

この、猛烈に かぎ爪だらけの実が衣服にくっついて、なかなか取れなくていらだつまでは、
こんな綺麗な草に「雄」々しい「薮」の「しらみ:虱」だなんて名前は 似つかわしくないと
思うでしょうね。

まぁ、被写体としては、かなりの美人。
毎年取り上げますが、また、毎年、カメラを向けてみたくなる そうとう、魅力的な草ですね。
ブログ内関連ページ:
2009/ 1/ 7付 「七草」
2007/ 5/22付 「ハハコグサとチチコグサ」
2006/ 6/17付 「チチコグサ」
2008/ 5/22付 「オヤブジラミとチチコグサ」
2006/ 7/ 6付 「ヤブジラミとオヤブジラミ」
ウラジロチチコグサの花なんて、きれいでもないし、よほど物好きでないと…。
「ヤブジラミは夏の花」なら、まだチャンスがありますね。まだ、これがこれ、とわかっていませんけれど。
スダジイの雌花花序の件、ありがとうございました。
綿毛は良いですよね。ハハコグサでも、ウラジロチチコグサでも。
ええ、図鑑には、オヤブジラミもヤブジラミも、
花期は5〜7月って書いてあるのですが、
自分の家の近くでは、↑ 記事の通りです。
ヤブジラミの方が、爽やかで綺麗なお花ですよ。(^^♪)