おさんぽしたいのになぁ…。今日も静かにお留守番です。
さて、記事の方は4月末に撮って来た、主に隣町の公園裏の「北向きの斜面」の木の花たちをご紹介です。

まずは、今、雑木林の端っこで目立ちに目立っているミズキのお花。
ほら、これ、特徴的な咲き方でしょう? 遠くからだってひと目でミズキだって解りますよね。
ミズキ科ミズキ属の落葉高木。 街路樹で有名なハナミズキとも同じ仲間です。
扇状に開いた枝に花(散房花序)を並べ、大きめの葉っぱがその下にぶら下がって見えるこの形。

ミズキは大好きなお花なだし、この姿を見ると「木に咲く白い花の季節」がやった来たなぁ…と思えて
わくわくします。
ひとつの花の穂は 直径10cm内外で こんな感じ。

清楚で可憐で豪華…(〃▽〃)〜♪ なんべん見ても、幸せな気分に浸れます、ミズキのお花。
今年もたっぷり会えました。ありがとう。来年もよろしくね。
同じ白い花でも、こちらはもう実になり始めちゃいました、ニワトコの花。

4/9に撮った写真、クサボケの発見に浮かれて アップしそこねていました。(^^A)

こんなに良く撮れたのに、ごめんね。スイカズラ科ニワトコ属の落葉低木。別名は接骨木。
枝や幹の黒焼きを骨折、打ち身の薬として利用してきた、人の暮らしになじみ深い木です。
お花はすっかり若い実になってしまい、今、枝先にあるのは緑のつぶつぶぱかりですが、
来月には真っ赤な実になって鳥さんたちを呼ぶことでしょう。

つぶつぶをよく見るとお花の時に、真ん中で目立っていた紅色の点が まだ残っているのが解ります。
これがめしべ(の柱頭)…で、良いのかな。何だか可愛いワンポイントですよね。
それから、隣町の公園の谷の底には 日陰のカマツカが咲いています。
カマツカは、バラ科カマツカ属の落葉低木。
その材を農機具の柄などに利用されてきたので「鎌」の「つか:柄」…カマツカ。解りやすいですね。
芝生広場には 日向のカマツカの株もあるのですが、面白いことに、日陰の方が数は少なくても、
お花の咲くのは 早いんです。

ね、花の付きは悪いけれど、もう咲いてます。日向の株は まだひとつもお花を開いていないんですよ。
自分の予想だと、日向の方が条件も良いのだからお花が先に咲くものと思って居ましたので、
毎年、確認しては驚いちゃうんですよねぇ。(^^A)

葉の色は薄く黄色っぽくて、花も実もまばらだけれど、日陰から逃げ出すことは出来ないので、
日陰のカマツカ、今年も精一杯咲きました。偉いね。(^▽^)
日向のカマツカは…また、そのうち撮れたら撮ってきます。
もうひとつ 華やかに咲き始めていたのはサワフタギ。ハイノキ科ハイノキ属の落葉低〜小高木。

この木も、谷になっているところに覆い被さるように枝を広げる一本と、
それから「北向きの斜面」へと下っていく道の横にある別の一本の、計2本を毎年観察しています。
湿ったところが好きで、沢にふた(蓋)をするように枝を伸ばすから「沢蓋木:サワフタギ」。

おしべ長めの綺麗な小花が、いっぱい咲いて綺麗です。
ちなみにこの花は 秋になると瑠璃色の実になります。それもまた、綺麗ですよ。

それから、カマツカの別名は「牛殺し」で、サワフタギの別名は「瑠璃実の牛殺し」です。
物騒ですね。
あ、ただし、この「殺す」は勢いを殺すだけで、命まで取ろうという話ではありません。
毒もないのでご安心ください。
カマツカやサワフタギの木から作った堅い棒で牛を叩いていうことをきかせたのだそうです。
カマツカはバラ科、サワフタギはハイノキ科なので、分類学的は違う仲間ですが、
奇しくも別名が取り持つご縁を結んでいます。きっと、好んで生える場所が似ているのでしょうね。
最後は虫こぶまみれの奇妙な木、イスノキ。マンサク科イスノキ属の常緑高木。
お花が咲いていました。

去年見損ねたおしべの赤いヤク(葯)も付いたままです。
イスノキは、もともとの呼び名「ユスノキ」が なまったもので、家具の椅子とは何の関係もありません。
葉に出来る虫こぶと 実のように大きくなる虫こぶとでは作った虫も虫こぶの呼び名も異なりますが…
詳しいことは過去記事でお読みください。↓
2008/ 4/25付 「イスノキ」
とっても変てこですが、昔からずいぶん人間たちが利用してきた…というか、お世話になってきた木です。
今度どこかで見かけたら、世話になったねって、ねぎらってあげてくださいね。
最後はひっそり サルトリイバラのめばな…っていうか、なりかけの若い実の写真。
年々、花の付きが悪くなっています。実も、ほとんど見ることが出来ません。
そのうち、我が家の近所では見られなくなっちゃわないかと 心配です。(・・、)

ユリ科シオデ属の落葉つる性植物。猿をも捕らえる強力なトゲのついたつる性植物。
またの名を「サンキライ:山帰来」。
「山」へ行った人がこれ食べて、元気になって「帰」って「来」ると言われるほどあてにされた実の事。
都会ではクリスマス前に、リース用の赤い実として店頭に並ぶのを見ることが出来ます。
柏餅の柏の葉が手に入らない土地では、この葉でお餅を包んだそうです。またの名は「カカラ」など。
どこにでも邪魔なほど生えていたつる草なはずなのに…、繁茂力 盛り返してくれないかしら。
ブログ内関連ページ:
ミズキ
2007/ 5/ 2付 「ミズキの花」
HP>おなじみの木>山の木>「ミズキについて」
2009/ 4/ 8付 「隣町の雑木林 2」
2009/ 4/ 3付 「風の日さんぽ」
ニワトコ
2009/ 3/24付 「カタクリ 開花」
2009/ 3/10付 「アセビの花 など」
2009/ 2/16付 「河津桜とニワトコの芽」
2008/ 4/21付 「ニワトコについて」
カマツカ
2007/ 5/ 4付 「カマツカ」
サワフタギ
2007/ 5/ 5付 「サワフタギ」
イスノキ
2008/ 4/25付 「イスノキ」
サルトリイバラ
2006/ 4/16付 「サルトリイバラの花」
2006/ 5/18付 「サルトリイバラの若い実」
2008/11/ 9付 「黒い実、赤い実」
シリーズ「木に咲く白い花」2008
2008/ 6/29付 「リョウブの花」
シリーズ「木に咲く白い花」2007、2006
2007/ 7/ 2付 「リョウブの花」