2006年01月11日

テイカカズラの実

ブログになる前の日記で紹介した テイカカズラの実が熟して、
綿毛の付いた種がこぼれ始めました。

「かえで☆のデジブラ日記〜♪」のかえで☆さんの1月7日の記事
「テイカカズラ・実 」を見て、私も探しに行ったんです。

有りました♪有りました♪ 
まずは、常緑樹らしくちょっとだけ色づいている 葉っぱにのせて 記念撮影。

06_0111_teika01.jpg



テイカカズラってどんな花だったっけ?と思った方は、続きをどうぞ↓。

ちょっと横着して、2005年6月19日付の日記を全文 再掲載します。
すでに読んじゃった方、ごめんなさい。
まだの方、ちょっと意外な話が書いてあるんですよ、読んで行かれませんか?



暮れのうちに、ここに実が付いたことは確認していたんです。
可愛い葉っぱの影に 赤くて細い 豆のサヤのような実がふたつずつ。
残念ながら条件が整わなくて、貧弱な実でした。

06_0111_teika02.jpg

本当なら、長さ15〜25cmにもなるんですよ。
でも、実は実です。十分に熟して 種が飛び出してくるのを楽しみにしていました。

何故って…、
私が持っている図鑑には、長い実の写真と、綿毛の付いた種の写真しか載っていなかったんです。
ただでさえ、花からは想像の出来ない実の姿なんですもの、
どんな風に種が詰まっているのか見てみたかったんです。



2つのサヤは、ねじれるように開き、それぞれのサヤの奥に種が入っているのが見えます。
細いすきまに、綿毛を下、種を上にしてお行儀良く並んでいます。

06_0111_teika03.jpg

写真…↑サヤの下の方から、種が顔を出しているのがお分かり頂けるでしょうか?
私が見たのは小さな実でしたが、
大きなサヤに、綿毛の付いた種がずらりと並んで 飛び立つ準備をしているところなどは壮観です。
花も実も、種も、それぞれがまったく違う形です。不思議な木ですね、テイカカズラは。



さて、そのテイカカズラと 歌人 藤原定家と 式子内親王の ちょっと意外なお話に触れた
去年6月の日記をお花の写真共々、再掲載しておきます。
中世のゴシップに 興味がおありの方は 是非 読んでいって下さいね。


*****2005年6月19日付日記 再掲載*****

05_0619_teika.jpg

今日の写真は 雨に濡れるテイカカズラ(定家葛)の花。

鎌倉時代の歌人で、「新古今和歌集」「新勅撰和歌」など有名な歌集の選者としても知られ、
「小倉百人一首」の歌を選んだ人でもある、藤原定家の名をいただいた花ですね。

思いを寄せても 叶うことのなかった 内親王のお墓を、
定家の死後、
定家のお墓から伸びたこの花のつるが抱きしめるようにからみついたという話が残っています。



10歳ほど年上の 後白河天皇の第三皇女、式子内親王。
賀茂神社で斎の宮(いつきのみや)として神様にお仕えし、後に出家。
50年に満たない生涯を 結婚もせず終えてしまった 内親王様です。

webでちょっと調べた程度ですが、
式子内親王の没年と 定家の没年の間には、30年ほど開きがあるんですよね。
30年もずっと思い続けて、亡くなっても尚、お墓にからみついちゃうの?
なんだかすごくないですか?そうなると、純愛と言うより、執念という感じですよね。
で、もう ちょっと調べてみると…



内親王様は 定家のお父様 藤原俊成に和歌の指導を受けていたそうです。
出会ったのは そんなご縁だったのかしら?
内親王様の作品は…
『玉のをよ たえなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする』
        …というのが一番有名でしょうか。"忍ぶ恋"で有名な方です。

定家はこの歌の 返歌のような歌を詠んでいるそうです。
『思ふこと 空しき夢のなか空に 絶ゆとも絶ゆな つらき玉のを』

同じように『玉のを』が入っているのが気にかかりますが、
詠まれたのが、内親王様が亡くなって10年以上たってからですから、
本当に 内親王様のことを考えながら詠まれたのかどうか…。

定家という人は、世の中が乱れて、あちらこちらで戦いが始まっても、
古代の歌を後世に残すために、ひたすら和歌の研究を続けた 熱心な研究者だったそうです。
ちょっと浮世離れした、思いこみの強い人だったんじゃないかなぁ…なんて、
私でも勝手な想像しちゃうくらいですから、昔の人たちもいろいろ想像をたくましくして(失礼)、
お話を作り上げたのかもしれません。



冒頭のお話は、お能の「定家」という謡曲が元になっているようです。

テイカカズラにおおわれたお墓から現れた 式子内親王の亡霊が 旅のお坊さんに、
定家卿の執心に捕らわれたこの身を助けてくれとお願いすると言うお話なんですって…。
しかも、お坊さんのおかげでとれたかに見えたカズラも、あっと言う間に元通りになって、
全く、なんてすごいんだ定家の執念は…っていう終わり方らしいんです。

しっとりと雨に濡れたテイカカズラを眺めて、
遠い昔の歌人の恋を あれこれ偲んだ方が いっぱいいらっしゃったことでしょうね。
でも、式子内親王が本当に好きだったのは 別の人だったんじゃないかと
本まで書いた研究者も 居るそうですし…もしかしたら、とんでもない勘違いなのかもしれません。
定家さん、お墓の中で苦笑いしていらっしゃったりして…(^^;)。



さて、テイカカズラ、またの名を マサキカズラというそうです。
こちらのお名前には、もっと古い伝説があります。

天照大神が天の岩戸に隠れてしまわれた時、アマノウズメノミコトが
「天のひかげを、たすきにかけて、天のまさきを、かずらとして舞った」と
伝わっているそうですが、
その"天のひかげ"がヒカゲカズラで、
"天のまさき"がマサキカズラじゃないかという説があるそうです。



図鑑に寄ればテイカカズラは、キョウチクトウの仲間の常緑ツル性植物。
つややかで皮質の対生する葉を出して、林の中に普通に生え、
後に付着根を出して木の幹を駆け上っていく ツル性の植物です。
初夏のこの時期、直径2〜3cmの白く、ジャスミンのような香りの良い花を咲かせます。

花は筒状で、上半分が大きく5つに割け、ひとつひとつの花びらがねじれて、
船のスクリューのような形になるのが特徴的です。
実は、細いサヤのような物が二つずつなり、
種には白い毛が付いていて、風に乗って周囲に散るそうです。

日陰でも育ち、日向なら尚良く育ち、香り良いの花も咲かせ 丈夫なことから、
最近、道路脇に植えられているのをよく見かけます。
街路樹やほかの花木を植えるほどの余裕はなくても、
ツル性植物なら ガードレールにからませてしまえば、場所はとりませんからね。
あとは、電信柱のような "からんで欲しくないもの"に からまないように気を配るだけで、
一年中、緑の葉っぱで街を飾れますから、都合がいいのかもしれませんね。

由緒正しい樹木なんですけれど、なんだか、ぐっと身近な花になりそうですね。



*****2005年6月19日付日記 ここまで*****




posted by はもよう at 14:55| Comment(13) | TrackBack(3) | 花だんの花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はもようさん ρ(⌒◇⌒)/
 今、テイカカズラのお話を読ませて頂きました。
 拙ブログをご紹介して頂いて恐縮です…m(_ _)m
 定家卿の古の浪漫とも怨念とも思われるお話で、興味津々ですよね〜!
 スクリュー型の花にも惹かれましたが名前の由来にも惹かれ、
 はたまたサヤにも種子にもホント驚かされましたネ!!
 植物の世界は果てなく奥深いものです〜♪

 TBさせて頂きます〜(シ_ _)シ ハハ〜ッ
 
 
Posted by かえで☆ at 2006年01月11日 16:47
はもようさん
 私も文中に、はもようさんの【テイカカズラ】の日記をリンクでご紹介させて頂きました。
 ☆⌒(*^▽^)vThanks!!
 (TBは上手く行かないのですか? (^_^")?)
Posted by かえで☆ at 2006年01月11日 17:05
テイカカズラはこんな綿毛が飛び出すのですか。
面白いですね。近所のを観察してみます。
Posted by 横浜のおーちゃん at 2006年01月11日 17:24
かえで☆さん、いらっしゃいませ〜。
コメントとTBありがとうございます〜。
こちらからのTBは、何故か反映されないようです。
お返しできなくてごめんなさい。

定家と式子内親王の恋物語くらいまでは あちこちに載っているのですが、
それに異議を唱えちゃう 意見を見つけて、
興味を引かれたんですよね。
確か…定家ファンの古文の先生のHPでした。
webで調べると、いろいろな意見が見つかって面白いです。

きれいな写真もいっぱい見ました。
来年は、もっと素敵な 綿毛の写真を撮りたいものだと思いました。
Posted by はもよう at 2006年01月11日 23:03
おーちゃんさん、こんばんは。
そうですよ。
初夏に淡いクリーム色の花をジャスミンのように咲かせていた
ツル性植物、テイカカズラの種には 綿毛が付いてるんですよ〜。

ご近所で見つかると良いですね。
きれいな写真が撮れたら、また、ブログで見せてくださいね。
コメントありがとうございました。
Posted by はもよう at 2006年01月11日 23:08
テイカカズラの種はこんな綿毛が付いているんですね。
今日、たまたまトンネルの出口にテイカカズラがぶら下がりシルエットが良い感じだったので写真をと思いましたが他の車の邪魔になりそうだったので思いとどまりました。ちょっと残念!
今度じっくり観察しましょう。
Posted by 海華 at 2006年01月12日 15:12
ナゾな「白髭の種」
確かに似てますよね。
う〜ん、ホントにあの種持って帰ればよかった、と後悔するばかりデス。
次の季節に答えが見つかるといいのですが・・・

モノの名前の由来を知るのは楽しいですよね。
そしてソレにちなんだ事柄を芋づる式に辿っていくのもこれまた楽し・・・
散策は色々なコトを教えてくれるので止められませんよね。
Posted by 夢喰い at 2006年01月12日 17:52
海華さん、こんばんは。
そうなんです〜。テイカカズラって、種も面白いんです。

web検索していたら、長いサヤに綿毛が並んだ写真もあって、
被写体として、とっても魅力的な表情になることも解ったのですが…、
いかんせん、私が出会った株は条件が悪くて、そんな表情は望めませんでした。

海華さんが撮ってくださったら、きっと素敵な写真になると思います。
出会えますように(−人−)〜。お祈りしておきます。

コメントありがとうございました。
Posted by はもよう at 2006年01月13日 22:15
夢喰いさん、こんばんは。
ナゾな「白髪の種」、似てるでしょう?

ガガイモの種じゃないって言うのは、自信があるんです。
解剖しちゃったから↓。(^^;)
http://happanomoyoudiary.seesaa.net/article/8651130.html
一年後にまた、同じような種に出会えると良いですね。

おさんぽもweb散策も思いがけない見つけものがあるので楽しいですよね。
夢喰いさんのサイト内の散策も、思いがけない発見が多くて楽しいですけど(^^)v。
コメントありがとうございました。
Posted by はもよう at 2006年01月13日 22:38
はもよう さん、こんにちは。
テイカカズラ、こんな綿毛のある種とは知りませんでした。隣家の柵に巻き付いてますので、今度の土日に観察してみます。
Posted by ディック at 2006年01月17日 08:11
ディックさん、おはようございます。

テイカカズラの綿毛、意外でしょ?是非是非、観察してみてください。

私が撮ったのは出来の悪い実でしたが、
長〜く実ったサヤから綿毛付きの種が並んで顔出しているところなど、
絶好の被写体になると思います。
良い株に巡り会えると良いですね。

コメントありがとうございました。
Posted by はもよう at 2006年01月17日 10:14
はじめまして。テイカカズラのエピソードについて、こちらが一番詳しく紹介されていましたので、当方で言及リンクを貼らせていただきました。
かなり前の記事にTB&コメントしてしまいすみません…。
Posted by 影千代 at 2006年12月11日 07:51
いらっしゃいませ、影千代さん。

歴史ブログとはまた、アカデミックなところからお越しいただきまして
ありがとうございます。
古い記事へのTBとコメントはかまわないのですが、こんな記事が
お役に立つのかしらと少々戸惑っています。

古い記事を発掘してくださってありがとうございました。
これで定家卿のお話が日の目を見れば
それもまた、幸いです。
Posted by はもよう at 2006年12月11日 23:15
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